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【仕訳例も】なぜ区別が必要? 買掛金と未払金の違いをわかりやすく

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投稿日:2019年07月10日

買掛金と未払金は、どちらも「まだ支払っていないお金」を意味するという点では同じですが、会社の経営対策を行ううえで両者を分けることには大きな意味があります。会社の安定性を図るうえでは「流動比率」と呼ばれる指標が大きなカギを握りますが、流動比率には買掛金や未払金が大きく関わっています。本記事では前半で買掛金および未払金とはどのようなお金なのかについて説明し、後半で買掛金と未払金が流動比率にどう関わっているかについて説明します。

【仕訳例も】なぜ区別が必要? 買掛金と未払金の違いをわかりやすく

ここでは下記3つについて徹底解説をしていきます。
・買掛金と未払金の違い
・買掛金の仕訳方法
・未払金の仕訳方法

 

ぜひ、最後までご覧ください。

買掛金とは

買掛金とは、企業間で行われる掛け取引によって発生する債務のことです。

 

仕入れ代金や外注費が該当することが一般的で、「仕入債務」とも呼ばれています。

 

日常の業務の中で「掛けでの仕入れ」「ツケでの仕入れ」などと呼ばれるものは、買掛金での仕入れを指すと考えてよいでしょう。

 

買掛金という言葉は、勘定科目の仕訳で使う専門用語の一つです。

 

買掛金は仕入債務であり、仕入債務は貸借対照表の中では負債に含まれます。

 

昔から日本で商売を行う場合には、掛取引で行われるケースが多くあるため、買掛金や売掛金という言葉がよく登場します。

 

これらの掛取引は信用取引であり、企業同士の信頼関係があって初めて成り立つものです。

 

そのため、初めて取引をする会社とはあまり行われません。

 

最初のうちは現金取引を行い、何度か取引を成立させた後、掛取引が行われる傾向にあります。

 

一方、掛取引によって発生する債権は売掛金と呼びます。

 

商品やサービスを受ける側の負債が買掛金、提供する側の債権が売掛金です。

 

ちなみに売掛金は、通常であれば数ヵ月先に入金されるものですが、ファクタリングという資金調達サービスを利用することによって、数日で資金化することも可能です。

未払金とは

消耗品を購入した経費やサービスに対する代金などの対価が支払われていない場合、その精算すべき負債のことを「未払金」といいます。

 

たとえばオフィスで使うボールペンなどの事務用品を掛取引で購入した場合、その仕訳には未払金が用いられます。

 

未払金も買掛金同様に、勘定科目の仕訳で使われる専門用語ですが、同じような用語に「未払費用」と呼ばれるものがあります。

 

未払金と未払費用の違い

未払金と未払費用の違いは、契約や取引の継続性にあります。

未払金に該当するのは、建物や土地・機械・車両などの固定資産のほか、有価証券・消耗品などを購入した場合に発生する費用です。

これらは一度購入してしまえばその取引や契約はそこで終わりであり、繰り返し購入・支払いをしなければならないものではありません。

一方未払費用に該当するのは、給料、賃金、家賃、利息、地代、保険料などの支払いです。

これらは一度支払いを行っても取引や契約がそこで終わるわけではなく、継続的に支払いを行う必要があります。

一定期間のサービスなどの対価に対する支払いを、決まったタイミングでまとめて行うような支払いが該当すると考えると、分かりやすいでしょう。

両者の意味の違いを把握したうえで、適切に使い分けましょう。

なお負債としての性質で、支払いが1年以内のものを流動負債、1年を越えるものを固定負債と呼ぶという点では、未払金も未払費用も同じです。

買掛金と未払金の違い

買掛金は流動負債(上述したように支払い期限が1年を越えるものは固定負債となる)といい、勘定科目では負債グループに仕訳されます。

 

そして未払金も、勘定科目では負債グループに仕訳されます。

 

買掛金と未払金は、どちらも債務であるという共通点がありますが、相違点もあるため注意が必要です。

 

たとえば衣料品店の場合、まず洋服(商品)を卸売業者から仕入れ、仕入れた商品をお客へ販売する形式が一般的です。

 

また、製造業の場合、商品の製造に必要な原材料や部品を下請会社などから仕入れて、商品を製造・販売します。

 

このとき、卸売業者や下請会社への支払いを後日行うことにすれば、発生する債務は買掛金として扱われます。

 

しかし、同じ衣料品店や製造業の会社が、営業で利用する車を購入した場合は、発生する債務は未払金として扱われます。

 

それぞれの取引の違いは、前者が仕入れに関係するものであり、後者が仕入れとは関係のないものであるということです。

 

つまり、掛取引で購入したものが商品や商品を製造するために必要な材料・部品などであれば、その仕訳には買掛金が用いられ、そうでない場合には仕訳に未払金が用いられます。

 

流動比率の「中身」の判断に重要

買掛金と未払金を区別するのはあるメリットがあるからですが、このメリットを理解するためには「流動比率」について知っておかなくてはなりません。

 

流動比率とは、企業の支払い能力を判断するための経営指標のひとつです。

 

流動比率からは、会社の短期的な支払能力が分かります。

 

言い換えると、「会社の短期安全性」を判断することができるのです。

 

流動比率は「流動資産」÷「流動負債」×100という計算式により、パーセント表示で導き出すことができます。

 

ちなみに流動資産とは、1年以内に資金化が予測できる資産のことをいい、逆に流動負債とは1年以内に支払期限がやってくる負債のことをいいます。

 

この流動比率が100%を下回った企業は、短期安全性が低いと評価されてしまう可能性が高いです。

 

流動比率が下がってしまうということは、流動資産に対する流動負債の割合が増えているということです。

 

つまり、掛取引で買っている金額の割合が高くなってくると、流動比率が下がってしまいます。

 

このとき、仕入れに関係のない一過性の未払金が増えたせいで流動比率が下がってしまったのであれば、未払金を支払いさえすれば流動比率はまた上がります。

 

しかし、仕入れに関係のある買掛金が増えたのが原因なのであれば、仕入れは継続的に行われるものなので、流動負債がなかなか減らずに流動比率は下がったままになってしまうでしょう。

 

買掛金と未払金が混同されていると、流動比率が下がっている状態が一過性のものなのか慢性的なものなのかを判断するのが、非常に難しいです。

 

そのため、流動比率が下がった際に経営上の対策を行うべきかを判断するためにも、買掛金と未払金は区別されていることが非常に重要です。

買掛金の仕訳方法

仕入高や外注費が含まれる買掛金について、その会計上の仕訳方法を説明します。

 

まず仕入高とは、仕入れにかかった費用のことを指します。

 

具体的に、飲食店であれば原材料の野菜や肉などを買った費用、衣料品店であれば服などを購入するときにかかった費用のことをいいます。

 

完成形の商品であっても、商品を作成するために必要な原材料であっても同じ扱いです。

 

11万円分(うち1万円は消費税)の商品を掛払いで購入し、翌月その代金を当座預金から支払った場合のそれぞれの仕訳は、以下の通りです。

 

 

借方

貸方

仕入高

100,000円

買掛金

110,000円

仮払消費税等

10,000円

借方

貸方

買掛金

110,000円

当座預金

110,000円

 

外注費は、外注工費とも呼ばれることがあります。

 

自社以外の会社や企業または個人に対して、作業などを依頼した際にかかる費用のことを指します。

 

たとえば自社のホームページを制作する場合、プログラマーやデザイナーなどに依頼することもあるでしょう。

 

その際に発生した委託費用や、人材派遣会社への支払いなどが該当します。

 

つまりスマホカバーを販売する会社が、デコレーションのために購入したスパンコールは「仕入高」となり、

 

フリーランスの職人へ制作を依頼した際の費用は「外注費」と判断されます。

 

外部の法人に10万円で作業を依頼し、翌月に依頼費用を当座預金から支払った場合のそれぞれの仕訳は、以下の通りです。

 

借方

貸方

外注費

100,000円

買掛金

100,000円

 

借方

貸方

買掛金

100,000円

当座預金

100,000円

 

未払金の仕訳方法

未払金の中には、決算賞与や未納の税金、社会保険料や労働保険料も含まれることがあります。

 

まず、決算賞与を未払計上する場合は注意しましょう。

 

高確率で税務調査の確認対象になるからです。

 

税務署から否認されないためには、決算期末までに、該当する社員に対して銀行振込を完了させるなどの手続きをするとよいでしょう。

 

しかし資金繰りの関係で、どうしても期末までに振り込むことができないケースもあります。

 

そのような場合は、すべての該当する社員に対して支給額の通知を行い、なおかつ、その事実を後日確認できるように書面に落とし込みましょう。

 

税金も未払金に含まれることがあり、未払税金には消費税などが該当します。

 

ほかに固定資産税や都市計画税、不動産取得税や自動車税などがあり、これらの税金は税額を通知する書面が届いた事業年度にて、未払い計上することができます。

 

たとえば10万円の固定資産税に関して、通知書が届いたタイミングでの処理は以下の通りです。

 

借方

貸方

租税公課

100,000円

未払金

100,000円

 

固定資産税は4回に分けて支払うのが基本なので、そのあと実際に固定資産税を支払ったタイミングごとの処理は以下の通りです。

 

借方

貸方

未払金

25,000円

租税公課

25,000円

 

また決算月の社会保険料は、翌事業年度に支払わなくてはなりません。

 

そのため、未払金に仕訳されることがあります。

 

これは「当月分は翌月払」という社会保険料の支払いルールがあるためです。

 

さらに、労働保険料も未払い計上することがあります。

 

これは労働保険料が、4月から翌年の3月末までの給与を元に試算されるためです。

 

あくまで試算であるため、誤差が発生します。

 

その誤差は翌年に申告し納付する必要があるのです。

 

会計処理に不安がある場合は、税理士などに専門家に相談してみてもよいでしょう。

売掛金はファクタリングできる

ここまで買掛金や未払金など、費用を支払う側の立場で説明してきました。

 

しかし商売を行ううえでは、それと同時に商品やサービスを提供して、逆に債権を保有する立場になることもあります。

 

その際に保有する債権は、売掛金と呼ばれます。

 

そして、売掛金を早期に資金化できる資金調達サービスをファクタリングといいます。

 

ファクタリングは、資金繰りが厳しい法人にとっては、利用価値の高いサービスといえるでしょう。

 

ファクタリングを利用するメリットは、通常であれば数ヵ月先にならないと手に入らない売掛金が、早ければ数日で手に入ることです。

 

多少の手数料を取られますが、買掛金や未払金が多く、資金繰りが難しい場合には利用価値があります。

 

ビジネスローンや金融機関からの融資に比べて審査が通りやすいことも、ファクタリングのメリットの一つです。

 

審査に通りやすい理由は、銀行融資とファクタリングでは審査対象が異なることにあります。

 

通常、銀行から融資を受けるときには、借主に対して審査が行われます。

 

しかしファクタリングの場合、審査対象として重視されるのは売掛金そのものです。

 

つまり売掛先の法人などに支払能力があるかどうかが、ファクタリングの審査ポイントです。

 

規模も大きくしっかりとした売掛先と取引をしている場合は、ファクタリングの審査に通りやすいです。

 

ファクタリングには2種類のパターン

ファクタリングには大きく分けて、2社間ファクタリング3社間ファクタリングのふたつがあります。

3社間ファクタリングの場合、売掛先と売掛金保有会社、それとファクタリング会社の3社でファクタリングを行います。

3社間でファクタリングを行う場合、売掛金保有会社はもちろん売掛先にもその旨を通達し、承認してもらう必要が出てきます。

つまり、「支払先をファクタリング会社に変更して下さい」と、売掛先に対して通知しなくてはならないのです。

この通知を受けた売掛先は、「資金繰りが厳しい会社なのか」と売掛金保有会社に対して警戒心を持つ場合があります。

売掛金保有会社としては、マイナスイメージを持たれてしまうのは避けたい事態だといえるでしょう。

そのような場合には、2社間でのファクタリングという選択肢もあります。

ここでいう2社とは、売掛金保有会社とファクタリング会社を指します。

つまり、売掛先企業に通達せずにファクタリング手続きを行う方法です。

仕組みとしては、まず売掛金保有会社が売掛先に商品やサービスを提供し、その見返りとして売掛金を入手します。

ファクタリング会社は、その売掛金の買取金額を売掛金保有会社へ支払うことになるのです。

このとき、売掛先の企業へ通知は行わずに、最初の取り決め通り、売掛金保有会社へ数ヵ月後に入金をしてもらいます。

売掛金保有会社は、その入金された売掛金をそのままファクタリング会社へ支払うのです。

2社間ファクタリングではこのような手続きを行うため、売掛先の企業に知られることはありません。

ただし3社間ファクタリングに比べて、手数料が高くなるというデメリットもあります。

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