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債務扱いになるのはどれ? 買掛金と未払い金の違い

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投稿日:2019年03月11日

法人企業の経営者、個人事業主、経理担当などは、日々会社の資金について考える機会も多いでしょう。しかし専門用語の細かい意味や特徴について、本質を理解している方は、少ないかもしれません。本記事では、買掛金と未払金の違いや計上方法について解説します。

債務扱いになるのはどれ? 買掛金と未払い金の違い

買掛金とは

買掛金とは、企業間で行われる掛け取引によって発生する債務のことです。

仕入れ代金や外注費が該当することが一般的で、「仕入債務」とも呼ばれています。

日常の業務の中で「掛けでの仕入れ」「ツケでの仕入れ」などと呼ばれるものは、買掛金での仕入れを指すと考えて良いでしょう。

買掛金という言葉は、勘定科目の仕訳で使う専門用語の一つです。

買掛金は仕入債務です。

仕入債務は貸借対照表の中では負債に含まれます。

昔から日本で商売を行う場合には、掛取引で行われるケースが多くあるため、買掛金や売掛金という言葉がよく登場します。

これらの掛け取引は信用取引であり、企業同士の信頼関係があって初めて成り立つものです。

そのため初めて取引をする会社とはあまり行われません。

最初のうちは現金取引を行い、何度か取引を成立させた後、掛取引が行われる傾向にあります。

一方、掛け取引によって発生する債権は売掛金と呼びます。

商品やサービスを受ける側の負債が買掛金、提供する側の債権が売掛金です。

ちなみに売掛金は、通常であれば数カ月先に入金されるものですが、ファクタリングという資金調達サービスを利用することによって、数日で現金化することも可能です。

未払金とは

消耗品を購入した経費やサービスに対する代金などの対価が支払われていない場合、その精算すべき負債のことを未払金といいます。

未払金に該当するのは、建物や土地、機械、車両などの固定資産のほか、有価証券、光熱費、消耗品などです。

給料、賃金、家賃、利息、地代、保険料なども未払金になると考えてしまいがちですが、これらは未払費用となります。未払金と未払費用は、内容が明確に異なるため注意が必要です。

未払金と未払費用の違いはどこにあるのでしょうか。

一般的に未払金とは、すでに契約や取引が終了したものや、継続しない単発の取引が該当します。

対して未払費用とは、継続して取引があり、なおかつ契約が完了していないものを指すのです。

未払金と未払費用には共通点もあります。どちらも支払いが1年以内のものを流動負債、1年を越えるものを固定負債と呼ぶのです。

買掛金と未払い金の違いと重要性

買掛金は流動負債といい、勘定科目では負債グループに仕訳されます。

また未払金に関しては、1年以内に支払期限がやってくる場合は流動負債、1年を超えて支払期限がやってくる場合は固定負債になるのです。

そして未払金も勘定科目では負債グループに仕訳されます。

買掛金と未払金は、どちらも債務であるという共通点がありますが、相違点もあるため注意が必要です。

たとえば衣料品店の場合、まず洋服(商品)を卸売業者から仕入れることになるでしょう。

そしてこの場合、仕入れた商品をお客へ販売する形式が一般的です。

このとき、卸売業者への支払いを後日払うことにすれば、発生する債務は買掛金となります。

しかし営業で使う車を買った場合、発生する債務は未払金となるのです。

つまり掛けで購入したものが商品であれば買掛金、商品以外の固定資産などであれば未払金となるのです。

未払金と買掛金を区別することにどのようなメリットがあるのでしょうか。

このメリットについて理解するには、流動比率について知らなくてはなりません。

流動比率とは、企業の支払い能力を判断するための経営指標の一つです。

流動比率からは、会社の短期的な支払能力が分かります。

言い換えると「会社の短期安全性」を判断することができるのです。

流動比率は「流動資産」÷「流動負債」×100という計算式により、パーセント表示で導き出すことができるでしょう。

ちなみに流動資産とは、1年以内に現金化が予測できる資産のことをいい、逆に流動負債とは1年以内に支払期限がやってくる負債のことをいいます。

この流動比率が100%を下回った企業は、短期安全性が低いと評価されてしまうでしょう。

このような評価を受けた場合、取引先企業からマイナスのイメージを持たれて、警戒されてしまうことにもなりかねません。

買掛金と未払金を区別することで、この流動比率が下がったときに対策を検討しやすくなります。

そのため2つを区別することは重要なのです。

買掛金の仕訳方法

仕入高や外注費が含まれる買掛金について、その会計上の仕訳方法を説明します。

まず仕入高とは、仕入れにかかった費用のことを指します。

具体的に、飲食店であれば原材料の野菜や肉などを買った費用、衣料品店であれば服などを購入する時にかかった費用のことをいいます。

完成形の商品であっても、商品を作成するために必要な原材料であっても同じ扱いです。

外注費とは外注工費とも呼ばれることがあります。

自社以外の会社や企業または個人に対して、作業などを依頼した際にかかる費用のことを指します。

たとえば自社のホームページを制作する場合、プログラマーやデザイナーなどに依頼することもあるでしょう。

その際に発生した委託費用や、人材派遣会社への支払いなどが該当します。

つまりスマホカバーを販売する会社が、デコレーションのために購入したスパンコールは「仕入高」となり、フリーランスの職人へ制作を依頼した際の費用は「外注費」となるのです。

未払金の仕訳方法

未払金の中には、決算賞与や未納の税金、社会保険料や労働保険料も含まれることがあります。

まず決算賞与を未払計上する場合は注意しましょう。

高確率で税務調査の確認対象になるからです。

税務署から否認されないためには、決算期末までに、該当する社員に対して銀行振込を完了させるなどの手続きをすると良いでしょう。

しかし資金繰りの関係で、どうしても期末までに振り込むことができないケースもあります。

そのような場合は、すべての該当する社員に対して支給額の通知を行い、なおかつ、その事実を後日確認できるように書面に落とし込みましょう。

税金も未払金に含まれることがあります。

未払税金には消費税などが該当するでしょう。

ほかに固定資産税や都市計画税、不動産取得税や自動車税などがあり、これらの税金は税額を通知する書面が届いた事業年度にて未払い計上することができます。

また決算月の社会保険料は、翌事業年度に支払わなくてはなりません。

そのため未払金に仕訳されることがあります。

これは「当月分は翌月払」という社会保険料の支払いルールがあるためです。

さらに労働保険料も未払い計上することがあります。

これは労働保険料が、4月から翌年の3月末までの給与を元に試算されるためです。

あくまで試算であるため、誤差が発生します。

その誤差は翌年に申告し納付する必要があるのです。

会計処理に不安がある場合は、税理士などに相談してみても良いよいでしょう。

売掛債権はファクタリングできる

ここまで買掛金や未払金など、費用を支払う側の立場で説明してきました。

しかし商売を行う上では、それと同時に商品やサービスを提供して逆に債権を保有する立場になることもあります。

その保有する債権が、売掛債権です。そして売掛債権を早期に現金化できる資金調達サービスをファクタリングといいます。

ファクタリングは、資金繰りが厳しい法人にとっては、利用価値の高いサービスといえるでしょう。

ファクタリングを利用するメリットは、通常であれば数カ月先にならないと手に入らない売掛金が、早ければ数日で手に入ることです。

多少の手数料を取られますが、買掛金や未払金が多く、資金繰りが難しい場合には利用価値があります。

ビジネスローンや金融機関からの融資に比べて審査が通りやすいこともファクタリングのメリットの一つです。

審査に通りやすい理由は、銀行融資とファクタリングでは審査対象が異なることにあります。

通常、銀行から融資を受けるときには、借主に対して審査が行われます。

しかしファクタリングの場合、審査対象として重視されるのは売掛債権そのものです。

つまり売掛先の法人などに支払能力があるかどうかが、ファクタリングの審査ポイントとなります。

ファクタリングには大きく分けて2種類のパターンがあります。

2社間ファクタリングと3社間ファクタリングです。3社間ファクタリングの場合、売掛先と売掛金保有会社、それとファクタリング会社の3社でファクタリングを利用することになります。

3社間でファクタリングを行う場合、売掛金保有会社はもちろん売掛先にもその旨を通達し、承認してもらう必要が出てきます。

つまり「支払先をファクタリング会社に変更して下さい」と、売掛先に対して通知しなくてはならないのです。

この通知を受けた売掛先は、「資金繰りが厳しい会社なのか」と売掛金保有会社に対して警戒心を持つ場合があります。

売掛金保有会社としてはマイナスイメージを持たれてしまうために、避けたい事態だといえるでしょう。

そのような場合には2社間でのファクタリングという選択肢もあります。

 

ここでいう2社とは、売掛金保有会社とファクタリング会社を指します。

つまりの売掛先企業に通達せずに、ファクタリング手続きを行う方法です。

仕組みとしては、まず売掛金保有会社が売掛先に商品やサービスを提供し、その見返りとしての売掛債権を入手します。

ファクタリング会社は、その売掛債権の買取金額を売掛金保有会社へ支払うことになるのです。

このとき売掛先の企業へ通知は行いません。

最初の取り決め通り、売掛金保有会社へ数カ月後に入金をしてもらいます。

売掛金保有会社は、その入金された売掛金をそのままファクタリング会社へ支払うのです。

2社間ファクタリングではこのような手続きを行うため、売掛先の企業に知られることはありません。

ただし3社間ファクタリングに比べて、手数料が高くなるというデメリットもあります。

買掛金と未払金はどちらも債務として処理されます。

しかし、その内容には明確な差があり、その違いをはっきり理解しておくことが大切です。

そのため経営者や経理担当者は、正しい知識を身につける努力を怠らず、いざという時に適切な対処ができるようにしておきましょう。

そして資金繰りが難しくなったときには、保有する売掛債権をファクタリングして資金を作ることも検討してはいかがでしょうか。

そうすることで買掛金や未払金に対処できるようになります。

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