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私募債で資金調達すると節税ができる?

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私募債の一種である少人数私募債は、数年前まで会社役員の節税対策として有効でした。しかし、現在では節税メリットは失われています。では、少人数私募債本来の目的である資金調達としてのメリットはどうでしょうか。今回は、中小企業経営において力強い味方となる私募債、とくに少人数私募債について解説します。

私募債で資金調達すると節税ができる?

少人数私募債で資金調達すると節税ができる?

私募債とは少人数の投資家を対象に企業が発行する債券のことです。

基本的な仕組みは社債と同じですが、対象が少数の投資家に限られる「小規模な社債」である点が異なります。

 

また私募債のうち、親族・従業員・取引先などの縁故者50人未満の投資家に対して募集を行うものを少人数私募債といいます。

この少人数私募債は、主に中小企業の資金調達方法として発行が認められている債権です。

ところがそれだけではなく、以前は会社の役員の節税にも活用できていました。その仕組みは以下のようなものです。

 

2015年まで、少人数私募債の利子を受け取った人の「利子所得」は、給料などの所得と合算されず、約20%の源泉分離課税が適用されるのみで課税関係が完結していました。

つまり、利子の金額の20%が天引きされて納税が完了していたわけです。

 

そこで、会社役員が給与の代わりに同額を少人数私募債の利子として得るようにしたとします。

給与は総合課税の対象なので、所得税・住民税と合計して最高50%が適用されます。

すると、50%-20%=30%の税率差による節税メリットが得られることになります。

しかも2015年度分は、給与には所得税の最高税率45%+住民税の税率10%で合計55%が課税されていたので、税率差はさらに大きなものとなっていました。

 

しかし、これでは高額所得者ほど税率差の恩恵が得られてしまいます。

そのため二度にわたる税制改正で少人数私募債にかかわる仕組みが変更されました。

その結果、2016年1月1日以降に支払われる少人数私募債をはじめとする一般公社債の利子のうち、同族会社が発行した公社債の利子で、その同族会社の株主が支払いを受けるものについては総合課税となるようあらためられました。

また、そのほかの総合課税の所得と合算され、超過累進税率によって課税されるようになりました。

 

これにより、現在では少人数私募債を活用した上記手法による節税メリットは封じ込められた格好となっています。

少人数私募債の特徴

少人数私募債は銀行融資などの間接金融とは異なる直接金融に分類されます。

また、大企業が利用する公募債とも異なり、中小企業が経営者の親族・会社役員や従業員およびその親族・取引先・顧客・会社の顧問などの縁故者を対象として発行するものです。

いわば縁故者との信頼関係で引き受けてもらう社債であり、このような特徴は税制改正が行われる以前以後で変わっていません。

 

なお、少人数私募債を発行するには以下の条件を満たしている必要があります。

  • 50人未満の縁故者に対して直接、募集する社債であること
  • 発行するのが法人であること
  • 社債総額を1口の金額で割った口数が50未満であること
  • 少人数私募債に譲渡制限を設けること(多数の者に譲渡されないようにする)
  • 告知をしない場合、発行総額を1億円未満にすること

少人数私募債のメリット・デメリット

少人数私募債には、資金調達の手段として数多くのメリットがあります。

まず、使途が自由なこと、無担保で資金調達が可能で月々の返済がないこと、銀行融資のような審査が不要で保証人もいらないこと、発行手続きに関する費用が発生しないこと、利息を損金(税務上の経費)扱いできることなどが挙げられます。

発行金額、利率、償還までの期間は自由に設定できます。経理状況や事業内容を記す有価証券届出書を財務局(を通じて内閣総理大臣)に提出する義務がないのもメリットでしょう。

また、自治体によっては少人数私募債の発行に対して、社債利息の一部を補助するなどの補助金制度を設けているところがあります。

補助金の条件や内容については自治体によって異なるため、法人登録した住所の市役所や区役所のWebサイトを見るなどして、どのような補助金制度があるかを確認してください。

 

ほかにも社債を引き受けてもらうには事業計画の策定が不可欠です。

そして縁故者との信頼関係の維持も必要です。

それらの取り組みは、経営意識の向上や経営体質の強化につながるでしょう。

また、社債の発行によって自力で資金調達したという実績によって、金融機関からの信用力アップなどの効果も得られる可能性があります。

 

これに対し、デメリットとしては償還時に大きな負担がかかることが挙げられます。

少人数私募債は社債であるため、償還期日に一括返済をしなければなりません。

滞りなく償還するには、そのための資金を積み立てておくなどの金銭管理への十分な注意が必要です。

 

かつては少人数私募債で節税が可能でしたが、現在その手法は使えません。

しかし、少人数私募債が有効な資金調達方法の一つであることに変わりはないので活用を検討してみても良いでしょう。

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