ファクタリングと手形の違い

手形割引は受取手形を担保にした融資

そもそも手形とは何かというと、一定の資格や権利を有することを証明する書面のことです。

そのため、昔は旅をする権利を保証する書面のことを通行手形と呼んでいました。

しかし、現代では「代金をいつまでに支払います」と記した約束手形のことを手形と称するのが一般的です。

例えば、A社が商品を製造するためにB社から原料を購入したいけれど、手元に現金がない場合などに約束手形がよく用いられます。

B社に約束手形を渡して支払いを待ってもらい、製造した商品を販売して得た利益によって約束の期日までに代金を支払うというわけです。

ちなみに、このときB社が受け取った手形を受取手形といいます。

ただ、B社もお金の支払いを待っていると資金繰りに困ってしまう場合があります。

その際には、銀行などの金融機関で受取手形を換金することが可能です。

金融機関側からすると、受取手形を担保にしてB社にお金を融資した形になります。

これを手形割引といい、受取手形を早期現金化する有力な手段の一つになっています。

ファクタリングは売掛債権の売却による資金調達法

金融機関で受取手形を換金する手形割引に対し、ファクタリングは売掛金を請求する権利を意味する売掛債権を金融機関や民間系のファクタリング会社に売却することで資金を得る方法です。

仮に、A社がB社から6月1日に1000万円の原料を購入し、その代金を8月1日に支払う約束になっていたとします。

ところが、B社は手元に現金がないのにもかかわらず、どうしても7月15日までに1000万円近いお金を入金しなければならない事態が起きたとしましょう。

そのような場合は、B社は8月1日に支払いを受け取る権利をファクタリング会社に売却することで1000万円から手数料を引いた金額を受け取ることができるのです。

ちなみに、ファクタリングには大きく分けて2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの2つのタイプがあります。

2社間ファクタリングの場合は最初にB社が1000万円から手数料を引いた金額をファクタリング会社から受け取り、入金に当てます。

そして、8月1日になるとA社から1000万円を回収し、それをそのままファクタリング会社に渡すのです。

この場合、売掛債権を売却したという事実が表面化しないため、A社からの信頼を失わずにすみます。

一方、3社間ファクタリングの場合はB社がA社に売掛債権を売却した事実を通知した上でファクタリング会社に回収を行ってもらいます。

A社からの信頼は失われますが、2社間ファクタリングより手数料が安くなるのが利点です。

なぜ、利息が安くなるかというと、ファクタリング会社からすると直接回収ができるため、回収リスクが低減するからです。

手形とファクタリングのメリット・デメリット

手形割引とファクタリングを比較した場合、まず、共通するメリットとして挙げられるのが両者とも売掛金の支払い期日前にそれを現金化できるという点です。

したがって、急に現金が必要になった場合は共に有効な手段ということになります。

一方で、手形割引もファクタリングも現金化するのに手数料がかかるというのが共通のデメリットです。

ただし、手数料がいくらになるかはその手段によって変わってきます。

手形割引の場合は1.5~5.5%程度が相場です。

基本的に都市銀行が最も安く、地方銀行・信用金庫・信用組合の順に高くなっていきます。

それに対して、ファクタリングは2社間ファクタリングを選択すると手数料の相場は10~30%と高くなりますが、3社間ファクタリングなら1~9%程度に抑えることが可能です。

しかし、手形割引とファクタリングの最大の違いは現金化した売掛金を返却する必要があるかどうかです。

手形割引は受取手形を担保にした融資という形をとっています。

そのため、手形割引によって得たお金は期日までに返却しなければなりません。

通常であれば、期日までに受取手形が現金になるので問題はないはずです。

ところが、もし、その手形が不渡りになった場合は担保が無効となり、別の方法でお金を返却しなくてはならなくなってしまいます。

その点、ファクタリングなら心配は不要です。

たとえ、売掛金が破綻してもすでに売掛債権ごと売却しているため、その後、売掛金がどうなろうとこちらには無関係だからです。

また、手形割引は融資と同等の扱いになるので審査もそれなりに厳しくなりますが、ファクタリングは銀行に融資を断られるような状況でも審査を通りやすいというメリットがあります。

しかも、審査結果が出るのが早いため、緊急性が高いときなどには非常に便利です。

ファクタリングは手形割引に比べてリスクが少なく、スムーズな現金化が可能です。どちらかを利用するというのなら、ファクタリングの方がメリットは大きいといえるでしょう。したがって、資金繰りに悩んだときはまず、ファクタリングの契約を検討してみてはいかがでしょうか。

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資金繰り表の作り方と活用方法

資金繰り表の概要と作成するメリット

資金繰り表とは、売上や返済などの資金の動きを記録するものです。資金繰り表を作成することで、これからどれくらいお金の出入りがあるのかを予測することが可能となります。

資金繰り表には大きく分けて実質資金繰り表と予定資金繰り表の2種類があります。実質資金繰り表は過去の収支データを記入した資金繰り表であるのに対して、予定資金繰り表は過去の蓄積されたデータをもとに予測して作成される未来の資金繰り表です。
また、資金の動きをどのように区切るかで、資金繰り表を分けることもできます。

1カ月単位で作成する場合は月次資金繰り表といいます。月次資金繰り表では月単位でしか資金の動きが分からないため、何日に資金不足が起こるかまでは知ることができません。
さらに細かく資金の動きを見たい場合には日次資金繰り表を作成しましょう。日次資金繰り表は1日単位で作成するので、支払いなどが重なり資金不足に陥りそうなときには、何日までに対策すれば良いかを見える化してくれます。ただし作成の手間が大きいので、緊迫した状況でなければ月次資金繰り表でも事足りるでしょう。

資金繰り表を作ることで、債権の回収状況、債務の支払状況、借入金の調達・返済状況を知ることができます。またこれらのデータをもとにして、設備投資の予定を立てたり資金不足の予兆を知ったりなど、今後の資金繰りに役立てることが可能となります。
資金繰り表で現在と未来の収支を知ることで、資金ショートや黒字倒産などのリスクを減らすことができる上、融資を受ける金融機関への説明資料としても資金繰り表を活用することが可能です。

資金繰り表を作る前に知っておきたい収支の種類

資金繰り表を実際に作る前に、まずは収支にどのような種類があり、どのようなものが該当するのかを今一度確認しておきましょう。
収支は大きく分けて、経常収支・経常外収支・財務収支の3つに分かれます。
経常収支とは、毎月の営業活動によって経常的に出入りする現金のことをいいます。収入でいえば、売掛金の入金や受取利息、受取配当金などが経常収入に当たります。また、材料費や人件費、支払利息などは経常支出として扱われます。
経常収支に対して、臨時的に発生した収支のことは経常外収支といいます。固定資産の売却による収益は、毎月発生するものではないため経常外収入にカウントされます。さらに、設備の購入資金、法人税や配当など年に一度の決算に関する支出も一時的なものなので、経常外収支として扱われます。
そして、上記に該当しない金融機関からの借入による収入とその返済は財務収支として取り扱います。
以上を念頭に置いて、資金繰り表の作り方を見ていきましょう。

資金繰り表の作り方

月次資金繰り表と日次資金繰り表、それぞれの作り方を見ていきましょう。
月次資金繰り表は、毎月の収支をシンプルに表にまとめるだけでも十分です。専用のソフトなどがなくとも、Excelだけでも対応することが可能です。

月毎に経常収支・経常外収支・財務収支の主な項目を、入金、出金別に書き出していくだけで基本的な月次資金繰り表は完成です。あとは実際に使いながら足りない項目を補っていけば、それぞれの会社に合った資金繰り表ができるはずです。

日次資金繰り表も基本的な作り方は変わりません。月次が月毎であったのに対して、こちらは1日毎に収支を記入していきます。日次資金繰り表は必ずしも必要とはいえませんが、キャッシュフローに余裕がなく支払日が集中しており、資金が不足しそうなときには活躍してくれます。あらかじめどれくらいの資金を確保しておく必要があるかを把握しておくことで、一時的な資金不足による資金ショートを防ぐことができます。
月次資金繰り表は必須とし、資金状況に応じて日次資金繰り表を取り入れましょう。

資金繰り表の活用方法

資金繰り表は会社を取り巻く資金の動きを分析するためのものです。ただ収支を記録しているだけでは、損益計算書と違いがなくなってしまいます。

まずは経常収支に注目してみましょう。経常外支出によって全体の収支が一時的に赤字になるのは仕方がありませんが、経常収支だけを見たときに赤字になっているようでは問題があります。ここがプラスでないと、経常外支出や財務支出を支払うことができなくなります。

また、財務支出が経常収支を上回るようならば、リスケジュールなどの手を打つ必要があるかもしれません。この状況が長く続くと、現預金残高はいずれマイナスになってしまう可能性があります。

これらのように、資金繰り表から様々な情報を得ることができます。実質資金繰り表と予定資金繰り表を比較して、今後の資金繰りに無理がないかを確認したり、資金繰りが厳しい要因を探したりと、活用方法はたくさんあります。資金繰り表をしっかり分析して、会社経営に役立てましょう。

資金繰り表は、資金の動きを知るために必要な材料の一つです。資金繰り表を作成していないのならば、まずは月次資金繰り表から始めてみましょう。きっと経営の役に立つはずです。
資金繰り表によって、支払い用の現預金が足りないことに気が付くこともあるでしょう。そのような時には、売掛金を現金化してくれるファクタリングを活用してみるのも一つの手です。

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