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飲食店の節税対策とは?やり過ぎのデメリットやコロナの協力金も解説

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飲食店の節税対策とは?やり過ぎのデメリットやコロナの協力金も解説

飲食店経営を継続させるためには売り上げを伸ばすだけではなく、売り上げの中からどれだけ利益を確保できるかがとても重要です。利益を確保する方法はお客さまをたくさん呼び込むだけではありません。税金対策をすることによっても利益を増やすことが可能です。この記事では飲食店の節税対策について紹介します。

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ここでは下記3つについて徹底解説をしていきます。
・節税には個人事業主と法人どちらがよいか
・飲食店が節税するための具体的な方法
・節税のし過ぎに潜むデメリット

 

ぜひ、最後までご覧ください。

 

節税しやすいのは個人事業主?法人?

飲食店経営だけではなく、自分で事業を興して経営をしていく方法には個人事業主として経営をする方法と、会社を設立し法人化して経営していく方法との2種類があります。

 

税金を節税するためには個人事業主と法人のどちらがよいのか、比較してみましょう。

 

結論からお伝えしておくと、経営の状況によって支払うことになる税金は異なるので、どちらのほうがよいかはケースバイケースです。

 

ただ一般的には、登記の費用を確保できている状態で共同経営者がいる、家族が従業員で会社の利益から給料を支払っているなどの状況で、一定以上の売り上げが見込めるのであれば会社を設立し、企業として経営した方が節税になるといわれています。

 

だいたい600万円以上の売り上げを毎年安定して確保できるのであれば、法人として事業を行ったほうが節税になるでしょう。

 

上記の条件に当てはまらないのであれば、個人事業主として経営を続けていたほうが税金面ではお得です。

 

特に、事業を始めたばかりのころは開業時にはさまざまな経費がかかりますし、顧客を確保できるまでは売り上げもあまり見込めないので、個人事業主としてスタートしたほうが無難です。

飲食店経営者が把握しておくべき税金

経営者として事業を続けつつ賢く節税するためには、事業をすることによってどのような税金がかかるのかをしっかりと把握しておくことが大切です。

 

個人事業主の場合

個人事業主として飲食店を経営した場合は、所得税、住民税、個人事業税、消費税などの支払いが必要です。

 

所得税は企業に勤めるサラリーマンでも支払っていますが、労働や売買などによって一定以上の利益を得た場合にかかる税金です。

 

住民税は住んでいる都道府県に対して支払う必要がある税金で、住んでいる場所によって住民税は異なります。

 

個人事業税は個人で事業を経営している方に対してかかる税金ですが、事業所得が290万円以下の場合、個人事業税は免除されます。

 

また、個人事業主の場合は消費税も支払わなければなりません。

 

所得税は赤字のときには免除されますが、消費税に関しては100万円以上の取引があった場合、赤字でも支払わなければいけないため、注意が必要です。

 

法人の場合

一方、会社を設立するといろいろと細かい税金を支払わなければなりませんが、特に押さえておきたいのが法人税、法人住民税、法人事業税、消費税です。

 

法人税は会社が事業を行い、所得を得た際に支払うこととなる、個人事業主でいえば所得税にあたる税金です。

 

ちなみに会社として経営していれば、基本的に所得税は支払う必要がありませんが、会社の売り上げから社長の給料を支払っている場合は、社長の給料に対して所得税がかかります。

 

また、住民税と同様にその会社を経営している都道府県に対して支払うのが、法人住民税です。

 

法人事業税は事業を営んでいる法人に対してかかる税金であり、個人事業主でいうところの個人事業税に当たる税金です。

 

そして、事業を行う際には顧客との取引が必ず発生するため、個人事業主と同様に消費税も支払う必要があります。

節税のための4つの具体的な方法

飲食店が節税するための具体的な方法を、以下でいくつか紹介します。

 

青色申告制度を利用する

確定申告の際に白色申告ではなく青色申告を行うことで、65万円の「青色申告特別控除」を受けることができます。

所得税の課税税率が20%の場合は、青色申告特別控除を行うことで65万円×0.2=13万円もの所得税を節税することが可能です。

なお、青色申告を行うためには単式簿記ではなく、記帳が少し複雑な複式簿記を利用する必要があります。

会計に関する知識がなければ複式簿記を行うのは難しいかもしれませんが、会計ソフトを利用すれば自動的に複式簿記を行ってくれるので、利用するとよいでしょう。

経費にできるものを正確に把握する

節税のためには所得をできるだけ少なく抑えることが重要ですが、売上を下げずに所得を少なくしようと思うと、経費の金額を大きくすることが重要です。

経費は、「事業を行ううえで発生する出費・必要なコスト」のことを指します。

どこまでが経費に含まれるのかを正確に把握することで、経費計上できる金額を増やして所得を圧縮することが可能です。

普段から取引している仕入れ先の人と一緒に食事をしたり、飲食店のオーナー向けのイベントに参加したりすることは、飲食店の経営とは直接的には関係がないように思われるかもしれません。

しかし前者は「接待交際費」として、後者は「研究開発費」として経費計上することができます。

経費計上できるか判断できない出費に関しては税理士に相談するなどして、経費にできるものを最大限経費にすることを心がけましょう。

所得を分散する

所得税には「累進課税制度」が導入されており、所得が増えれば増えるほど課税税率が高くなっていく仕組みになっています。

そのため、世帯としての収入が同じなのであれば、配偶者を従業員にして給与を支払うなどして、所得を分散させた方が支払う所得税は少なくなります。

たとえば課税所得が600万円として、自分一人でこの所得を背負う場合と、配偶者に150万円の所得を分散して自身の所得を450万円にした場合の所得税を、それぞれ計算してみましょう。

前者の場合、所得税の金額は「600万円×0.2-427,500円=772,500円」です。

後者の場合、所得税の金額は「(450万円×0.2-427,500円)+(150万円×0.05)=547,500円」です。

つまりこのケースでは、所得を分散させることで「772,500円-547,500円=225,000円」もの所得税を節税することができたということです。

所得に応じて節税できる金額に差は生じますが、総じて所得を分散したほうが所得税の支払いが少なくなるということは、覚えておいたほうがよいでしょう。

小規模企業共済などに加入する

飲食店が加入できる共済は、小規模企業共済や中小企業退職金共済制度などいくつかあります。

これらに加入することで支払う掛け金は、個人事業主では経費、法人では損金として計上できるので、全額非課税として取り扱われます。

共済に加入すると退職金の準備ができたり、経営難に陥ってしまった場合でも倒産を避けることができたりと、さまざまなメリットがあります。

こういったメリットを享受しながら節税対策にもなるので、加入がおすすめです。

関連記事:法人の節税で実行したい4つの対策

節税のし過ぎにはデメリットも伴う

所得を圧縮することで節税対策はできますが、過度な節税にはデメリットも伴います。

 

事業拡大などのために金融機関から融資を受けようと思う場合、審査に必要な書類として所得証明書を提出する必要があります。

 

このとき、節税のために所得を低くしていると、「所得が少なくて返済できるか不安だ」と判断されてしまい、審査落ちになってしまう可能性があります。

 

また、新しい店舗を構えるために物件を探す場合でも、審査のために管理会社や大家さんから所得証明書の提出を求められれば、金融機関での融資審査と同じようなことが起きてしまうかもしれません。

 

飲食店経営者の方は、予期せぬケガや病気などによって長期間お店を休業しなければならないような場合に備えて、「休業補償保険」に加入している方も多いと思われます。

 

休業補償で支払われる保険金は、「平均月間所得金額」をベースにして算出されるので、節税のために所得を低くしていると、休業補償で支払われる保険金も少なくなってしまうのです。

 

所得を圧縮することには、メリットだけではなくデメリットもあるということは、きちんと認識しておきましょう。

コロナの協力金は非課税

新型コロナウイルスに伴う政府からの休業要請にしたがったことで、「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」を受け取った飲食店は多いでしょう。

 

ただ、この協力金が課税対象になるのであれば、受け取った金額分だけ所得が増えることになるので、支払うべき所得税もその分増えることになってしまいます。

 

しかし、新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金は「雇用保険臨時特例法」を根拠として非課税として扱われるので、所得税が増える心配はありません。

 

今後も新型コロナウイルスの感染状況次第では、休業および休業補償という流れが継続する可能性はありますが、協力金は非課税なので安心して受け取りましょう。

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