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事業承継で起こりやすいトラブルと対策

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投稿日:2019年04月25日

中小企業では事業承継に際してさまざまなトラブルが起きる可能性があります。トラブルが深刻化した結果、廃業へと追い込まれる会社も少なくありません。事業承継で起こりやすいのはどのようなトラブルなのか、その対策とともにご紹介します。

事業承継で起こりやすいトラブルと対策

事業承継で起こりやすいトラブル

事業承継で起こりやすいのは、後継者、株式、資産の3つの問題です。それぞれどのようなトラブルが生じやすいのかを説明します。

後継者をめぐるトラブル

後継者にまつわるトラブルで最も多いのは、後継者が見つからないケースです。中小企業の場合、以前は経営者の子供が引き継ぐことが多かったのですが、現在では必ずしも一般的ではありません。同族経営や世襲などの慣習を守る風潮が少しずつ薄れ、職業は自由意志で選びたいという若者が増えていることなどが原因でしょう。最後まで後継者が見つからなければ、結果的に廃業に追い込まれることも十分にあり得ます。

また、たとえ子供が承継するという意思を見せたとしても、社内の承認や納得が得られないこともあります。後継者の経験や能力が不足している場合もあるでしょう。

一方、役員や従業員を後継者とする場合であっても、本人への教育や周囲への根回しなど、しっかりとした事前準備ができていないとスムーズな承継は難しくなります。いずれにしろ、現代は中小企業ほど後継者を誰にするか、どのようにして経営ノウハウを伝えていくのかなどの点が課題となります。

株式をめぐるトラブル

親族が事業承継する際は、相続や贈与によって自社株を取得するのが一般的です。しかしこの場合は相続税や贈与税がかかることになります。

さらにトラブルになりやすいのは、役員や従業員が事業承継する場合です。この場合は自社株を買取る形が多くなりますが、株価が数千万円から数億円に達するケースもあり、後継者にとって買取資金の調達が大きな課題となります。銀行から融資を得ようとしても、経営者が交代することで信用力を低く評価されると審査に通りづらくなる可能性があります。

遺産分割をめぐるトラブル

中小企業のオーナー経営者は会社資産と個人資産の関係が複雑に入り組んでいることがあります。資産調達のために個人所有の不動産を担保に入れていたり、個人所有の不動産を会社に貸し出す形にしていたりとケースはさまざまです。

親族が事業承継する場合によく見られるのは、元経営者が亡くなった場合、遺言や生前贈与によって事業に関係する資産を後継者1人で相続するケースです。このことが後継者とそれ以外の親族の間にトラブルを生む可能性があります。

役員や従業員が事業承継する場合は、親族との間でお互いに資産をどのように分けるかがトラブルのタネになりやすく、こちらも注意が必要です。

後継者をめぐるトラブルへの対処

まず、子供を後継者にするにしろ、役員や従業員から後継者を選ぶにしろ、なるべく早い時期から方針を定めて人材育成に取り組むことが重要です。経営権や株式だけではなく、企業理念、経営方針、経営ノウハウ、事業戦略、顧客とのネットワークなど、これまでの会社経営を通じて培ってきたこと、引き継ぎすべきことはたくさんあるはずです。それらは現経営者が後継者とともに経営に携わりながら、数年かけて伝えていくのが理想的です。また経営者だけでなく、経営陣の構成も視野に入れて考えていく必要があります。

また、親族や役員(従業員)という内部継承を行うのが難しい場合は、第三者に経営を任せる外部承継という選択肢もあります。会社や事業の一部を売却するM&Aか、外部経営者の招へいがその方法となります。

株式をめぐるトラブルへの対処

まず事業承継と株式の譲渡や買取について詳しい専門家に依頼して、株式に関する対処法についてサポートを受けるのが近道です。事業承継コンサルティングを行っている会社などを探してみるのが良いでしょう。もしくは社内に会社にとって不利益のない形で株式を扱うことのできる人材がいるなら、その人間に管理を任せる方法もあります。

税金対策については、親族内、親族外にかかわらず事業承継の際は「事業承継税制」の対象とすることができます。事業承継税制は、2008年に成立した「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」によるものです。これを活用すれば、中小企業の後継者が非上場会社の株式などを先代経営者から贈与・相続により取得した際、相続税・贈与税の納税が猶予されます。

遺産分割をめぐるトラブルへの対処

遺産分割に関しては、まず会社と個人の資産を明確に分ける作業を行う必要があります。その上で、個人の資産については親族の間で不公平が起きないように配慮して相続割合を決めていきます。遺産分割で最も優先されるのは遺言なので、あとあとトラブルが起きないような遺言書を作成すべきです。

これらを個人ですべて行うのは荷が重いので、経営者が生前に弁護士に相談しながら問題を整理しておくのがお勧めです。また、後継者やその他の親族、社内の経営陣などに対して遺産分割について説明し、理解を求める作業も不可欠です。

事業承継の際には、トラブルが起きないよう、前もって対策をしていくことが重要です。自分1人で解決するのが難しい場合は、公認会計士、税理士、弁護士などの専門家の力を借りるのが賢明です。

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