法人カードローンとは
貸金業者が発行するローン専用のカードを「ローンカード」と呼びますが、法人カードローンとは、ローンカードを使用して借り入れが可能なビジネスローンのことを指します。
個人用のカードローンは、無担保で保証人を立てずに利用できる個人向け無担保ローンのことです。
一方、法人カードローンは、そのビジネス版です。個人向けカードローンでは、設備投資や運転資金などの事業性資金としての借り入れが禁じられているのに対し、法人カードローンは事業性資金を調達したい時に利用できるのが特徴的です。
ビジネスローンとビジネスカードローンの違い
ビジネスローンとは、事業の立ち上げや運営、開店資金など、事業性資金の資金調達を目的に、無担保かつ第三者の保証人なしで利用できる法人向けの無担保ローンのことを指します。
銀行やカード会社、消費者金融などさまざまな金融機関が提供しており、金融機関が定めた融資額を一括で借りる仕組みです。
ビジネスカードローンは、ビジネスローンにローンカードが付いた形ですが、カードローンに付いている融資限度額まで何度でも借りることができます。
ビジネスローンは、一度お金を借りたら返済していくスタイルですが、ビジネスカードローンは借入と返済を繰り返し行うことが可能です。
ビジネスカードローンは、融資限度額までは何度でも借りることができるため、「途上与信」と呼ばれる契約中の審査があります。
利用者が利用金額分を安定的に返済し続けているかどうかを確認するのが目的ですが、場合によってはカードの利用を差し止めされることもあるため、ビジネスカードローンは審査が厳しいことで知られています。
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法人カードローンのメリット
法人カードローンにはいくつかのメリットがあります。
通常の融資やローンでは必要となる担保や保証人の準備が不要なのがメリットの一つです。
また、法人カードローンの借入審査は、機械による自動判定が増えてきており、最短で60分程度の審査時間で借り入れることができます。
審査や融資スピードが速いため、早急に資金が必要になった場合においても、その日中に事業性資金を借りることが可能です。
一般的に、金融機関から発行されたローンカードは、コンビニATMなどを活用して必要な時にお金を引き出すことができます。
融資限度額に余裕があれば、何度でも繰り返し引き出せるため非常に便利です。定められた融資限度額一杯までお金を借りた後、一部の借金を返済すると、返済した額までは新たに借入れができるため、覚えておくと便利です。
融資可能枠を持っている状態では、借入がなければ金利コストは発生しないため、融資を返済した後も、枠のみ所持したままの利用者もいます。
個人の場合、借りられる融資上限は年収の3分の1までというルールがあり、総量規制と呼ばれていますが、法人カードローンは総量規制の対象外です。
企業や法人に限らず、個人事業主であっても総量規制の対象から外れ、金融機関の審査に基づいた融資額までが借り入れ対象となります。
資金をすぐにでも必要としている場合、法人カードローンは適切な資金調達方法の一つであることが分かります。
法人カードローンのデメリット
一般的な法人カードローンで気を付けたいポイントは、無担保で無保証人であることから、金利が最大で19パーセント程度と高めの設定になっていることです。
このため、完済するまでの期間中、高い金利負担が続くことがデメリットの一つといえるでしょう。
一部の金融機関やローン会社では、金利を3パーセント程度と低めに設定している店舗もありますが、その分融資限度額を低く抑えられていることもあります。
ある一定の融資額が必要な場合は、金利の高いタイプの法人カードローンを選ぶ必要が出てきます。
また、無担保かつ無保証人でお金を借りられる融資サービスは、融資をする側から見ると貸し倒れのリスクをはらんでいます。
そのため、返済不能となるリスクを回避するために返済期間を短めに設定されていることが多く、中長期的な期間を利用するには不向きの方法といえます。
さらに、融資限度額までは何度でも借りることができますが、借入期間が長くなると金利分の返済額も増えていきます。
借り続けていることで、膨大な金利を支払うことになり、得策ではありません。
その上、コンビニATMなどの利用などで手軽に借り入れができるため、お金を借り過ぎてしまうリスクを秘めています。
法人カードローンは審査の早さが特徴的ですが、書類内容に不足や不備などがあると融資不可と判断されてしまう可能性があります。融資目的の資金調達を行うメインの方法として捉えるには、様々なリスクを持っていることが分かります。
まとめ
個人用と法人用のローンカードの違いは、事業性資金が借りられるかどうかであることが分かりました。]
利便性が高く資金調達がしやすい反面、リスクも発生します。担保や保証人が不要で、審査の早さが特徴の資金調達方法で、返済が要らないファクタリングについても検討してみてはいかがでしょうか。
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