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ブリッジローン(ブリッジファイナンス)とは?活用法やメリット・デメリットを徹底解説

資金繰りの改善のための資金調達方法としては、銀行や日本政策金融公庫の融資を利用することが一般的です。
しかしこの方法では、審査に時間がかかり、入金までに数週間の期間を要することが多いため、急に資金が必要になったときは対応できない場合があります。
そこで本記事では、迅速に資金調達したいときに役立つ“ブリッジローン”について、徹底解説します。
スピーディーに資金を調達して円滑に事業を進めるために、ぜひ最後までご覧ください。
目次
ブリッジローンとは
ブリッジローンとは、資金調達に時間がかかる場合に、一時的に利用される短期融資のことです。
“ブリッジファイナンス”“つなぎ融資”ともよばれ、主に個人事業主や法人が、新たな融資を受けるまでの資金を確保する手段として、広く活用されています。
ブリッジローンの金利は、融資条件や市場環境によって異なりますが、一般的な融資よりも高めに設定されている傾向にあります。
銀行・日本政策金融公庫の融資との違い
ブリッジローンと、銀行・日本政策金融公庫の融資とでは、金利や手数料にどの程度の違いがあるのでしょうか。
それぞれの違いは、以下の通りです。
【ブリッジローンと銀行・日本政策金融公庫の融資の違い】
ローンの種類 |
金利 |
事務手数料 |
遅延損害金 |
審査スピード |
ブリッジローン |
2%~4% |
100,000円~165,000円程度 |
14% |
4日~5日程度 |
銀行 |
1%~4% |
融資金額の0.5%~3% |
14% |
2週間~1か月程度 |
日本政策金融公庫 (中小企業事業) |
1.85%~2.85%
|
220円 |
8.7% |
1か月程度 |
このようにブリッジローンは金利が高めに設定されていますが、審査スピードは4日~5日程度と、銀行・日本政策金融公庫の融資と比べて圧倒的に早いことがわかります。
ただし上記の数値は、各金融機関によって異なるので、あくまでも目安としてご認識ください。
参照:公式|日本政策金融公庫
ブリッジローンを利用するメリット
ブリッジローンを検討しているのであれば、利用することでどのようなメリットを得られるのかを改めて把握しておきたいところです。
ここからは、ブリッジローンを利用する2つのメリットを解説します。
メリット①短期間で資金を調達できる
ブリッジローンを利用すれば、短期間で資金を調達できます。
一般的に、銀行や信用金庫から融資を受ける場合、所定の手続きや審査に時間がかかり、資金を受け取るまでに相応の期間を要します。
一方、ブリッジローンは審査の時間が比較的短く、迅速に資金を調達できるため、長期の審査を待ってビジネスチャンスを逃してしまう心配もありません。
メリット②保証人が不要な場合がある
保証人が不要なケースが多い点も、ブリッジローンを利用するメリットの一つです。
一般的な融資では、金融機関が貸倒れリスクを抑えるために、保証人や連帯保証人を立てることを求めます。
対してブリッジローンは、金利を高めに設定することにより貸し倒れリスクの回避を図っているため、保証人を必要としないケースが多くみられるのです。
これにより利用者は手続きにかかる負担が軽くなり、よりスピーディーな資金調達が可能となります。
ブリッジローンを利用するデメリット
ブリッジローンを検討するうえでは、押さえておきたいデメリットも存在します。
以下では、ブリッジローンを利用する2つのデメリットを紹介します。
デメリット①一括返済を求められる
ブリッジローンを利用するデメリットの一つは、一括返済を求められることです。
一般的な融資では分割での返済が可能なケースが多くみられますが、ブリッジローンは融資の期間が短いため、一括返済が主流です。
また、万が一、返済が滞ってしまった場合は、遅延損害金が発生するリスクがあります。
デメリット②手数料や遅延損害金が高額になる可能性がある
金融機関によっては手数料や遅延損害金が高くなる可能性がある点も、ブリッジローンを利用するデメリットに挙げられます。
金融機関では、ブリッジローンの審査の早期化のために保証人を不要とするケースがあり、これによる貸し倒れリスクを、金利を高めに設定することで軽減させています。
さらに保証人を不要としても一定の収益を確保するため、金利のほかにも、手数料や遅延損害金を高額に設定している可能性があるのです。
ブリッジローンの活用方法
ここまでの内容をご覧いただき、「ブリッジローンのメリットやデメリットはわかったけど、実際にどんな場面で使うの?」と疑問に感じた方もいらっしゃるでしょう。
以下では、ブリッジローンの具体的な活用方法を紹介します。
ソフトウェア開発
ブリッジローンの活用方法にまず挙げられるのは、ソフトウェア開発です。
ソフトウェア開発は、顧客のニーズを分析し、それに基づいて設計・開発を行い、評価・検証を経てリリースに至るという一連のプロセスで構成されています。
こうしたプロセスにより、収益よりも費用が先行して発生することから、開発にかかる費用は収益以外の方法で工面しなければなりません。
このような状況で、一時的に資金が不足した際の緊急的な資金調達手段として、ブリッジローンが利用されるわけです。
設備投資
ブリッジローンは、設備投資にも活用されます。
成長段階にある企業では、生産設備の新設や生産能力の拡大といった設備投資に、多額の資金が必要となります。
その際、通常であれば必要に応じて金融機関から融資を受けますが、成長過程の企業においては実績を上回るような大口の注文が、突然入ってくるケースも珍しくありません。
そこで、急な需要の増加に対応するために有効なのが、ブリッジローンです。
ブリッジローンを利用すれば、必要な資金を短期間で調達し、迅速に設備を導入することが可能です。
設備の導入後は生産能力が向上するだけでなく、急増した注文による収益の増加も見込めるため、返済資金の確保が期待できます。
M&A
企業の合併や買収を指すM&Aにおいても、資金調達の手段の一つとしてブリッジローンが活用されることがあります。
特に、ブリッジローンの活用が多くみられるのは買収時です。
通常、買収を行う企業は、必要な資金や株式を事前に準備しておきます。
しかし買収対象の企業の価値が予想以上に高かった場合や、現金保有額が想定を上回った場合などは、準備した資金で買収することができません。
このように、急に資金を追加で調達しなければならなくなった際、増資や一般的な融資では時間がかかるため、短期間で資金を調達できるブリッジローンが利用されるのです。
ブリッジローンを活用する際のポイント
ここからは、ブリッジローンを活用する際のポイントを解説します。
予期せぬトラブルを避けるためにも、きちんと押さえておきましょう。
ポイント①目的を明確化し、返済計画を立てる
ブリッジローンを利用する際は、利用目的と返済の根拠を、きちんと説明することが大切です。
ブリッジローンは、将来的な入金の見通しが立っているものの、実際の入金までに時間がかかる場合に一時的な資金調達の手段として活用されます。
こうした性質から、申し込む際は一時的に資金を調達しなければならない明確な理由と、綿密な返済計画を示すことが不可欠です。
反対に、利用目的や返済の見込みが不明確な場合には、ブリッジローンの利用は認められません。
ポイント②リスクが高いことを理解する
ブリッジローンに限った話ではありませんが、資金の返済が遅れた場合、多額の遅延損害金を請求されるリスクがあることを理解しておきましょう。
こうしたリスクを避けるためには、事前に立てた返済計画が、現実的に実行可能なのかどうかを慎重に見極めることが重要です。
ポイント③ほかの資金調達方法と比較検討する
ブリッジローンの活用をお考えの場合は、あらかじめほかの資金調達方法と比較検討することも非常に重要なポイントです。
そうすることで、自社に合った資金調達方法を判断できるようになります。
以下は、ブリッジローン以外の資金調達方法の一例です。
【ブリッジローン以外の資金調達方法の例】
- ファクタリング
- 日本政策金融公庫の融資制度
- ビジネスローン
- クラウドファンディング
一つひとつの詳細については後ほど解説しますので、そちらもぜひご覧ください。
ブリッジローンを活用する流れ
ここでは、ブリッジローンを活用する流れを理解できるように、個人が住宅を建築するケースを例に挙げて紹介します。
住宅を建てる際は、土地購入代金や建物建築着工金、中間金など、完成前にも多額の費用が発生します。
しかし、住宅ローンは建物が完成してからでないと融資が実行されないため、住宅ローン以外の方法でこれらの費用を支払う資金を調達しなければなりません。
こうした際に、ブリッジローンを以下の流れで活用することで、滞りなく資金をやりくりできるのです。
【ブリッジローンを活用した住宅建築の流れ】
- ブリッジローンと住宅ローンを申し込む
- 住宅の完成前の支払い(土地購入代金・建物建築着工金・中間金など)に対して、ブリッジローンの融資を活用する
- 住宅の完成後、住宅ローンの融資を受ける
- 住宅ローンの融資を使って、ブリッジローンを一括返済する
ブリッジローンを活用すれば、住宅ローンが実行されるまでの資金の不足分を埋めながら住宅建築を円滑に進めることが可能になります。
ブリッジローン以外の資金調達方法
ここでは、ブリッジローン以外の資金調達方法の内容を掘り下げて説明します。
それぞれの違いを理解して、今後の資金調達の検討材料としてお役立てください。
【資金調達の検討材料】
ファクタリング
ファクタリングとは、事業主が保有する売掛金をファクタリング会社に売却することで現金化する、資金調達の方法です。
この方法を利用すれば、売掛金の入金期日を待たずに資金を確保できます。
最短即日での入金に対応しているファクタリング会社もあるため、ブリッジローンと同様に迅速な資金調達が叶います。
日本政策金融公庫の融資制度
日本政策金融公庫は、一般の金融機関による融資を補完し、国民生活の向上を目的として設立された政府系金融機関です。
小規模事業者や中小企業を中心に支援を行っており、比較的低い金利で融資を受けられるのが特徴です。
創業間もない企業であっても、事業計画をしっかりと策定することで将来性が評価され、資金調達できる可能性が十分にあります。
しかし審査に銀行融資同様に審査に時間がかかる点には注意が必要です。
ビジネスローン
ビジネスローンは、運転資金や事業資金に特化したローンです。
借入金は、設備投資や開業資金など、幅広い事業用途に使用できます。
審査は比較的柔軟とされている一方で、金利はやや高めに設定されている傾向にあります。
クラウドファンディング
資金調達を検討している事業が多くの人の共感を得られそうであれば、クラウドファンディングも有効な手段の一つです。
クラウドファンディングとは、インターネットを通じて多くの人々から少額ずつ支援を受ける仕組みのことで、金融機関から融資を受ける際のように審査を経る必要がありません。
また、支援者へのリターンとして、プロジェクトで開発する商品やサービスを提供すれば、資金調達と同時に自社のPRにもつながるというメリットがあります。
ブリッジローン(ブリッジファイナンス)は、新たな融資を受けるまでの資金を確保する手段
今回は、ブリッジローンについて徹底解説しました。
ブリッジローンとは、資金調達に時間がかかる場合に、一時的に利用される短期融資のことです。
短期間で資金を調達することが可能ですが、利率が比較的高めに設定されているため、その点には注意が必要です。
ブリッジローンの利用をお考えの際は、ファクタリングをはじめとする、ほかの資金調達方法とも比較検討して慎重に判断するとよいでしょう。
資金調達方法の選定に際し、入金スピードを重視する事業者様は、ファクタリングの情報を掲載している資金調達ニュース.comをぜひご覧ください。
様々なファクタリング会社の紹介もしているので、自社に適したところが見つかるはずです。
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