少額融資の場合でも審査は必ず必要
少額であっても審査のない融資というのはありません。
融資を受けるときに多くの人が利用するカードローンは無担保なので、カードローン会社は申込者に返済能力があることを前提としてお金を貸します。
審査をしなければ返済能力の有無を判断することはできません。
ただし、少額融資であるがために審査基準が甘くなる可能性はあります。
カードローン会社は審査の際、信用情報機関を使って申込者の情報を照会します。
そのときカードローン会社の規定によっては、すでに他社数社からの借り入れがあるなどのマイナス要素があっても、少額なら融資OKとするケースがあるためです。
どのようなカードローン会社なら審査が甘い可能性があるのかについては後述します。
なお、ときどき「無審査で融資可能」「ブラックでも審査なしで融資OK」などと謳った広告を見かけることがあります。
しかし、正規の貸金業者であれば審査なしはあり得ません。
そのような宣伝をしているのは闇金と呼ばれるような違法業者である可能性があります。
利用すれば法外な高い金利や悪質な取り立てなど大きな代償があるため、このような業者とはかかわらないのが賢明でしょう。
関連記事:カードローンの仕組みを簡単に紹介
少額融資に対応しているが審査が厳しい借入先
カードローンを発行している会社(カードローン会社)には貸金業者である消費者金融、クレジットカードも扱っている信販会社、銀行の3種類があります。
このうち少額融資に対応してはいるものの、審査が厳しいのは大手の消費者金融、信販会社、銀行です。
これらのカードローン会社は信頼性や利便性が高く、低金利という特徴がある一方、審査においては厳格な基準を設けています。
銀行などは他社借入件数が多ければそれだけで融資不可となることが多いでしょう。
大手消費者金融や信販会社は他社借り入れが3社程度であれば審査に通る可能性がありますが、信用情報に延滞などのマイナス要素があると通るのは難しくなります。
関連記事:カードローン審査に通るためのポイント
審査が比較的甘い借入先
審査が比較的甘いといえるのは中小の消費者金融です。
他社借り入れが3社以上の多重債務や信用情報にマイナス要素があっても借りられる可能性があります。
一般的に、中小の消費者金融の審査では収入の安定性が最も重視されます。
簡単にいえば「返済できる利用者かどうか」が問題となります。
会社によって異なる基準が設けられていることもあります。
例えばA社では30代をメインターゲットに据えているためその年代は審査に通りやすい、B社では勤続年数が基準以上で現在の収支のバランスが取れていると判断されれば延滞などによる事故情報があっても融資される可能性があるなどです。
また、大手の消費者金融ではコンピュータに個人データを入力すると融資の可否がすぐに分かるスコアリングシステムなどを導入しているケースが増えていますが、中小の消費者金融では人間による審査が中心です。
融資の可否や融資限度額はその店舗の店長などが決定します。
そのため、ネット申し込みではなく、直接来店して相談すれば人柄などを見て融資が認められるということもあります。
また中小消費者金融のうち1社に断られたとしても、ほかの中小消費者金融の審査が通る可能性は残されています。
総量規制の上限に達していると借り入れは不可能
ただし、他社借り入れの合計額が総量規制の上限に達している場合、それ以上の借り入れはできません。
総量規制は2010年6月18日より施行された貸金業法による規制の一つです。
その趣旨は、貸金業者による貸し過ぎ(利用者からすれば借り過ぎ)を防止することにあります。
借り入れの総額が年収の3分の1を超える場合は、新たに借り入れすることができません。
総量規制に違反した業者は、罰金が科せられるほか、営業停止処分を受けることもあります。さらに最悪の場合は登録取り消しとなります。
そのため、これを無視して審査を通すという業者が仮にあれば、それは貸金業の登録をしていない違法な金融業者である可能性を疑う必要があるでしょう。
また総量規制は貸金業者ではない銀行には適用されませんが、国からの指導もあって銀行も自主規制を行っており、借入額はやはり年収の3分の1までに制限されると考えて間違いありません。
参照:日本貸金業協会|お借入れは年収の3分の1まで(総量規制について)
中小の消費者金融で借り入れを行う際の注意点
中小の消費者金融は審査が通りやすい分、金利は高めに設定されています。まずこのことを知っておきましょう。
無職や入社3日目など勤務し始めて間もない人、7年以内に破産・債務整理・長期延滞などの事故歴がある人、現在、他社の借り入れを延滞している人、違法金融業者を利用している人などは中小の消費者金融でも借り入れ不可能か、可能性は極めて低いでしょう。
専業主婦、学生、アルバイト・パートの場合は会社によって異なります。
中小の消費者金融の融資最低額は1万円からというケースが多いでしょう。
ただ、実際には5万円からの利用を勧められることが多いようです。
逆に最高額は50万円程度ですが、最初から50万円借りられることは稀で、少額融資からスタートして返済実績ができると順次限度額が上がっていくのが一般的です。
まとめ
少額融資であっても審査は必要です。借入先によっては、中小の消費者金融など審査が甘いところもあります。
事業資金の場合、カードローンは使えませんので、売掛金を早期現金化できるファクタリングなどの方法がお勧めです。
関連記事:ファクタリングとは?基本的な情報をまとめて解説