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【メリット別に徹底解説】スタートアップ企業が資金調達する方法5選

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【メリット別に徹底解説】スタートアップ企業が資金調達する方法5選

スタートアップとして事業を立ちあげるとき、ネックになりがちなのは資金面です。
どれだけ立派で斬新なアイデアが頭の中にあったとしても、資金不足でそれを実現できずに志半ばであきらめなければならないのは悔しいことでしょう。

今回は、スタートアップが資金調達を行うための方法および、それぞれの方法のメリットやデメリットについて説明します。

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ここでは下記3つについて徹底解説をしていきます。
・資金調達方法の分類
・具体的な資金調達の方法
・資金調達方法それぞれのメリット・デメリット

 

ぜひ、最後までご覧ください。

 

100億円超の資金調達に成功の例

スタートアップとして事業を始めようと考えている人の中には、「資金調達と言っても実際どれぐらいの規模で実践できるのか」と不安がっている方も多いと思います。国内スタートアップの資金調達額に関するデータを発表しているフォースタートアップス株式会社のプレスリリースによると、2020年の1月~12月においてもっとも多額の資金調達を成功させたのは構造タンパク質素材の開発を行うSpiberという企業で、その調達額は316億円にものぼっています。

Spiber以外にも100億円以上の調達を成功させている企業が4社あり、トップ20に入った企業のうち実に14社が、50億円以上の調達を成功させているのです。

もちろん、すべてのスタートアップがこれだけうまく資金調達を行えるわけではありませんが、それだけ大規模な資金調達を行える可能性があるということは、スタートアップとして頑張っている人たちにとって一筋の希望となる情報と言えるでしょう。

資金調達の方法は大別すると3種類

ひとくちに「資金調達」と言ってもその方法は多岐にわたり、それらは大きく「アセットファイナンス」「デットファイナンス」「エクイティファイナンス」の3つにカテゴライズされます。

 

アセットファイナンスは、会社や経営者が所有している資産を売却するなどして資金を調達する方法ですが、売却可能な資産があるかどうかはスタートアップによりけりです。

デットファイナンスの「デット」は、「負債」を意味するので、負債による資金調達、つまり銀行から融資を受けたり社債を発行したりといった方法で資金調達を行います。

エクイティファイナンスは、新株を発行して既存の株主や新しい株主に購入してもらうことで資金調達を行う方法で、基本的に調達したお金の返済義務がないのが非常に大きなメリットです。

 

いずれの方法を選ぶのが「正解」かについては、各スタートアップによって異なるので、自社の財務状況などを考慮に入れたうえで、最適な方法での資金調達を目指しましょう。

スタートアップが資金調達を行うための5つの具体的な方法

上述した通り、資金調達の方法はさまざまですが、その中でも特にスタートアップが実践しやすい資金調達の方法について、以下で説明します。

 

出資を受ける

出資は、発行した株式を購入してもらうことで資金調達を行う方法で、エクイティファイナンスに分類されます。

出資をしてもらう相手はベンチャーキャピタルやエンジェル投資家などが中心で、特にベンチャーキャピタルからの出資を受ければ、億単位での資金調達が望めるでしょう。

もちろんベンチャーキャピタルやエンジェル投資家などは、成功や成長が見込める事業やプロジェクトでなければ出資をしてくれないので、彼らに認めてもらえるようなしっかりとした事業計画や経営計画を策定することが必要です。

融資を受ける

融資は金融機関から借り入れを行うことによって資金を調達する方法で、デットファイナンスに分類されます。

融資を受ける先は「政府系金融機関」「民間金融機関」に大きく分けられ、前者は低金利で借りられ返済期間も長期間ですが、資金調達を行えるまでに少々時間がかかる傾向にあります。

後者は比較的スムーズに融資を受けられますが、政府系金融機関と比べると融資時の金利が少し高めになっていることが多いです。

どちらも審査に通らなければ資金調達を行うことができないので、その点には注意しておきましょう。

関連記事:法人の銀行融資の流れや必要書類・コツを徹底解説

 

補助金や助成金を利用する

国や地方自治体などが、企業や個人事業主などの援助を目的として設けている補助金や助成金などの制度を利用するというのも、資金調達を行う際の選択肢のひとつです。

こちらから申請しなければ利用することができないので、まずは自社がどのような補助金または助成金を利用できるのかについて、調べる必要があります。

国の制度はともかくとして、地方自治体の制度に関してはそれぞれの地方自治体で内容が異なるので、必ずしもこの方法で資金調達を行えるわけではないということは、念頭に置いておきましょう。

関連記事:起業時に活用したい補助金・助成金を紹介

 

ファクタリングを利用する

ファクタリングとは、自社が保有する売掛債権を買い取ってもらうことで資金調達を行う方法です。

売掛債権なのでそのまま入金を待っていてもよいのですが、急いで資金調達を行いたい場合にはこのような方法も選択肢となりえるでしょう。

関係する会社の数に応じて2社間ファクタリングや3社間ファクタリングなど、複数の方法があります。

関連記事:スタートアップ企業にファクタリングが適している根拠を解説

 

クラウドファンディングを活用する

クラウドファンディングは、新商品や新事業などの発想・概要をインターネット上で公表し、その内容に賛同・共感してくれる不特定多数の人に出資を募る方法です。

資金の出資者に対しては、事業が軌道に乗ったりアイデアが実現されたりした際の見返りも設けられているので、双方にとってメリットのある資金調達の方法と言えるでしょう。

最近ではクラウドファンディングを行えるサイトも増えてきているので、資金調達の方法として以前よりも市民権を得てきた印象があります。

関連記事:【リターンも一から解説】クラウドファンディングの仕組みとは?

それぞれの資金調達方法におけるメリット・デメリット

上述したような資金方法の中から実際にどの方法を選ぶかについては、それぞれの方法のメリットやデメリットを把握したうえで、比較検討しなければなりません。

 

以下では、上で挙げた5つの資金調達方法それぞれのメリット・デメリットについて、説明します。

 

出資を受けることのメリット・デメリット

出資を受けることのメリットとしてまず考えられるのは、先ほども少し触れましたが、調達した資金に関する返済義務がないことです。

資本や体力の少ないスタートアップの場合、調達した資金の返済が負担になることも考えられますが、出資で資金を調達するのであればそのような心配もありません。

また、ベンチャーキャピタルはスタートアップに対する融資の経験も豊富ですし、エンジェル投資家は自身がもともと事業を営んでいたことも多いので、経営に関するアドバイスをもらえることもあります。

一方、新株を発行して新たに株主が増えることで経営の自由度が下がってしまう可能性があることは、デメリットとして考えておかなければなりません。

ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家は、出資を行ったスタートアップが成長して事業価値が上がらなければ利益が出ないため、出資先に対して事業成長を求めます。

ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家が思い描いている未来像とスタートアップが思い描いている未来像が一致しなければ、両者の間で軋轢が生まれてしまう懸念があるでしょう。

関連記事:起業家が理解しておきたいベンチャーキャピタルの問題点

 

融資を受けることのメリット・デメリット

融資を受けることのメリットは、経営の自由度を保ちやすいことです。

金融機関から融資を受けたとしても、その金融機関が経営に口を出すようなことは(基本的に)ないので、自身の思うようなイメージ・ペースで事業運営を行うことができます。

市場の変化にとらわれずに、じっくりと時間をかけて技術開発に取り組みたいような場合は、融資での資金調達がおすすめです。

融資を受けることのデメリットとしては、利子の上乗せによって借り入れた金額以上の返済を行わなければならないことが挙げられます。

支払わなければならない利子は契約時に決められた金利によって発生するので、できるだけ低い金利で融資を受けたいところですが、低金利での融資は審査が厳しい傾向にあります。

会社としての信用力だけでは融資を受けるのが難しい場合は、保証人などを立てることで審査に通過できる場合もありますが、万が一事業がうまくいかなかった場合などには、保証人になってもらった人に迷惑がかかる可能性があることは念頭に置いておかなければなりません。

関連記事:銀行の融資の仕組みと注意点

 

補助金や助成金を利用することのメリット・デメリット

補助金や助成金を利用することのメリットは、得られた資金に関しての返済義務がないことです。

また、補助金や助成金を受給するためにはそれぞれ決められた条件をクリアしなければなりませんが、条件をクリアしさえすれば基本的に資金調達を行うことができます(一部審査が必要なものもあります)。

金融機関からの融資とは異なり、当てにしていたものの審査に通過できなくて資金調達ができない心配が少ないというのは、経営者にとっては大きな安心材料です。

一方、申請できる時期やタイミングが決められていることは、補助金や助成金を利用することのデメリットとして考えられるでしょう。

補助金や助成金ごとに設けられている条件を満たせるタイミングと、資金を調達したいタイミングが必ずしも一致するとは限らないので、条件を満たせなさそうな場合はどれだけ内容のよい補助金や助成金があっても、指をくわえて見送るしかないのです。

また、補助金や助成金は支給が決まってから実際に入金されるまでにある程度の期間を要するものも多いので、緊急で資金調達したい場合には向かないこともあります。

関連記事:助成金の申請時・受給後の注意点

 

ファクタリングを利用することのメリット・デメリット

ファクタリングのメリットは、ほかの方法と比べても圧倒的に早く資金調達を行えることです。

場合によっては最短即日で資金を調達できるというスピード感は、経営者にとっては非常に頼りになるでしょう。

ファクタリングは売掛債権を利用するという特徴上、企業としての実績がまだ少ないようなスタートアップでも利用しやすいです。

金融機関からの融資を受けられないような企業でも、ファクタリングであれば資金を調達できる可能性があることも大きなメリットです。

ただし、ファクタリングはほかの方法と比べると手数料が少々高めになっているという点は、デメリットとして考えておかなければなりません。

また、ファクタリングの方法のうち2社間ファクタリングであれば、取引先に対してその企業の売掛債権をファクタリングに利用していることがバレる心配は低いですが、3社間ファクタリングだとほぼ確実にバレてしまいます。

ファクタリングを行っていることがバレてしまうと、企業の財務状況などが疑われて取引を停止されてしまうような可能性もあるので、そういった点も十分考えたうえでの利用を心がけなければなりません。

関連記事:ファクタリング会社の選び方を徹底解説

 

クラウドファンディングを活用することのメリット・デメリット

クラウドファンディングのメリットは、ほかの方法では資金調達を行うことが難しいスタートアップでも、資金調達を行える可能性があるということです。

クラウドファンディングでは資金調達を行うために審査を受ける必要はありませんし、一定の条件を満たす必要もなく、ただ自分たちに賛同してくれる人を見つけさえすればOKです。

まだ事業規模も大きくなく、社会的な信用性も乏しいスタートアップにとって、これは大きな魅力と言えるでしょう。

ただし、新しいアイデアや新商品の概要などを公開したからといって、必ずしも自分たちが希望するほどの金額が集まるわけではないことは、クラウドファンディングのデメリットと言えます。

設定した金額が調達できないと、クラウドファンディングは失敗とみなされてしまうため、希望する金額の設定を慎重に行わなければ、あと一歩届かずということになりかねません。

また、インターネット上に自社のアイデアなどを掲載する必要があるので、盗用の危険性が増すことも、クラウドファンディングを活用する際の懸念点として認識しておくべきです。

関連記事:クラウドファンディングの種類は多い【利用者目線で選ぶポイントとは】

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