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【どちらを利用すべき?】でんさいとファクタリングの違いを解説

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投稿日:2019年04月03日

でんさいという新しい金銭債権をご存知でしょうか。電子データを活用するでんさいは、ファクタリングと同じように資金調達の手段の一つとして利用できます。では、でんさいとファクタリングとは何が異なり、どちらを利用すべきなのでしょうか。でんさいとファクタリングについて、両者の違いを中心に解説していきます。

【どちらを利用すべき?】でんさいとファクタリングの違いを解説

ここでは下記3つについて徹底解説をしていきます。
・でんさいとファクタリングの基礎知識
・でんさいとファクタリングの違い
・どちらを利用すべきか

 

ぜひ、最後までご覧ください。

 

でんさいとファクタリングの基礎知識

まず、でんさいとファクタリングはそれぞれどのようなものなのか、概要を説明します。

 

でんさいとは

でんさいとは、電子記録債権の略称です。

電子記録債権は中小企業などの資金調達の円滑化を図ることを目的とし、2008年12月施行の電子記録債権法によって創設された、従来の手形・売掛債権などと異なる新しい金銭債権です。

電子記録債権は手形・売掛債権を単純に電子化しただけではなく、でんさいネットと呼ばれるネットワークを使用することで、取引の利便性を大幅に向上させた債権といえます。

売掛先がでんさいネットに債権の発生記録請求をするとそれが電子登録債権となり、債権として公的に保証されます。

でんさいネットを使えば、発生した電子記録債権をパソコンやファクシミリを使って譲渡・割引・分割できます。

たとえばA社(下請け会社)がB社(メーカー)に商品を納入すると、でんさいが発生します。

そして次にA社がC社(孫請け会社)に仕事の発注をした際には、B社との間で発生した電子記録債権(の一部)をC社に譲渡して、支払いの代わりとすることができます。

これが、でんさいを利用した債権譲渡です。

また、電子記録債権を銀行に譲渡して資金化することもできます。

この方法は、「でんさい割引」と呼ばれます。

でんさい割引は一般的な手形割引と似ていますが、手形割引と違って、分割により期日前に一部だけを資金化して受け取ることが可能です。

さらに、最近はでんさいを買取ってもらえる「でんさいファクタリング」というサービスも登場しています。

でんさいファクタリングのサービスを提供している業者は、主に銀行の子会社です。

取り扱い業者によって細かい手順などは異なりますが、総じてファクタリングが2社間取引なのに対して、3社間取引で行われるケースが多いです。

ファクタリングとは

ファクタリングとは、会社が保有する売掛債権を支払日前にファクタリング会社に譲渡することで資金化し、資金を得る手法です。

ファクタリングは審査が早く、売掛債権の信用力が高ければ即日資金化できる場合もあります。

ファクタリングは米国では非常に利用率が高く、日本では経済産業省が「中小企業における資金調達の課題」というレポートの中で、「売掛金をはじめとする不動産に依存しない担保の買取・評価システムを確立し、中小企業の資金調達手法を多様化していく必要がある」と述べるなど、周知を進めています。

「でんさい」と「ファクタリング」の違いとは

でんさいとファクタリングは、どちらも決済期日を待たずに債権を資金化できます。

 

では両者は何が違うのか、資金調達を必要とする会社から見た場合で比較してみましょう。

 

まず、でんさいを資金調達手段とするには、売掛金保有会社、売掛先の両者がでんさいネットに加入している必要があります(でんさい割引の場合)。

 

ファクタリングでは従来からある売掛債権を活用するのに対し、でんさいは電子登録債権という新しい債権を使用するので、そもそも扱っている債権自体が違うともいえます。

 

しかし、現在のところまだまだでんさいの導入企業は少なく、広く普及しているとはいえません。

 

資金調達を必要とする会社がでんさいを利用して債権を資金化したいと考えても、発注元である売掛先がでんさいを採用していなければ、当然、でんさいを使った資金調達はできません。

また、でんさい割引はリコースです。

 

リコースとは償還請求権のことで、もしも債権を譲渡した後に売掛先が倒産した場合には、売掛金保有会社が銀行に対し支払責任を持ちます。

 

つまり、でんさい割引には不渡りリスクがあるということです。

 

一方、ファクタリングは償還請求権のないノンリコースが一般的です(でんさいファクタリングもノンリコース)。

 

さらに、ファクタリングはファクタリング会社に連絡を取れば最短即日の資金化も可能ですが、でんさいは、でんさいファクタリングも含めて、即日の資金化はできません。

 

もう一つ、電子記録債権は電子記録によって存在・帰属が可視化されるため、債権を譲渡すればただちに売掛先に知られてしまいます。

 

ファクタリングでは、売掛先に知られることなく資金化できます。

でんさいとファクタリングの比較

でんさいとファクタリングを「資金調達」という側面から比較した場合に、両者の違いを表にまとめてみました。

 

 

でんさい

ファクタリング

資金調達のスピード

1週間前後

最短即日

審査難易度

厳しめ

審査ほぼなし

返済義務

あり

なし

手数料

数百円程度

5%~20%程度

 

資金調達のスピードに関しては、ファクタリングは最短即日での資金調達に対応しているところもある中で、でんさいの場合は1週間前後を必要とします。

 

審査の難易度は、でんさいでは売掛先と資金を調達したい企業両方の信用情報がチェックされるので少々厳しめです。

 

一方のファクタリングでは、売掛先の信用情報のみがチェックされ自社の情報に関してはチェックされないため、取引をしている相手次第では審査ほぼなしでの資金調達が可能です。

 

返済義務に関しては上述したように、でんさいには償還請求権がありますが、ファクタリングは基本的にノンリコースです(償還請求権のあるファクタリングサービスもあります)。

 

手数料の違い

資金調達を行いたい立場としては、手数料がどれくらいかかるかは重要なチェックポイントのひとつです。

手数料に関しては、でんさいでは数百円程度なのに対して、ファクタリングでは5%~20%程度の手数料が必要になります。

たとえばみずほ銀行ででんさいを利用して資金調達を行おうと思うと、440円の手数料が必要になりますが、これは調達する資金の金額に関わらず一定です。

買取ってもらう売掛金の金額に応じた手数料が必要になるファクタリングと比べると、でんさいを利用したほうが、調達できる金額が多くなるケースが多いでしょう。

このようにでんさいとファクタリングにはさまざまな点で違いがあるので、その点を踏まえたうえでどちらを利用するべきかを判断することが重要です。

上述したように、でんさいの特徴は手数料の低さなので、なるべく多くの資金を調達したい場合はでんさいを利用するのがおすすめです。

ファクタリングの特徴は資金調達までのスピードの速さなので、即日での資金調達を希望する場合は、ファクタリングを利用するとよいでしょう。

でんさいとファクタリングどちらを利用すべき?

資金調達手段としてでんさいとファクタリングを比較すると、でんさいを利用しようとするときにもっとも大きな障壁となるのは、そもそも売掛先となる発注元が電子記録債権(でんさい)を持っていなければやりとりができないという点にあります。

 

普及が望まれているでんさいの利用者登録者数は、2017年12月末時点で45万社を超えています。

 

しかし、前年と比較するとその伸びは1.9%増にとどまっていて、頭打ち傾向が見られます。

 

その理由はいくつか考えられます。

 

手形からでんさいへの切り替えはコストメリットがあるものの、掛け取引からでんさいによる取引に切り替える場合にはコストメリットがないことも、その一つでしょう。

 

しかし、手形の取引金額は売掛債権の10分の1に満たないこと、さらに国内の手形交換高全体のうち、でんさいが利用されているのは4%以下に過ぎないことなどから、でんさいが商取引のメインの決済手段になるのは難しいと捉える向きもあります。

 

また、でんさいネットに登録するときに受ける審査も一つの壁です。

 

審査では銀行から融資を受けるときと同様、支払能力があるかどうかがポイントになり、これに通らなければでんさいネットは利用できません。

 

さらに、売掛債権の資金化を売掛先に知られたくない場合や、即日の利用をしたい場合などは、単純にでんさいよりもファクタリングが適しています。

 

現時点で資金調達手段としては、ファクタリングに分があると考えてよいでしょう。

 

でんさいは利便性が高く、確実性や安全性も十分に信頼できるため、今後、利用価値が高まっていく可能性はあります。

 

しかし、資金調達の手段として一般化するにはまだ時間がかかるでしょう。

 

手軽で素早い資金調達を望む場合はファクタリングを利用するのがおすすめです。

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