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健全なファクタリング取引を行うために|詐欺の事例も紹介

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ファクタリングは合法的な取引です。 しかし仕組みが複雑なこともあり、正しい知識を持って臨まなければ、金銭的な被害を受けるだけではなく、罪に問われてしまう危険性もはらんでいます。 本記事では、違法なファクタリング取引について、具体的な事例とともに解説します。 健全なファクタリング取引を行いたいとお考えの担当者様は、ぜひ最後までご覧ください。

健全なファクタリング取引を行うために|詐欺の事例も紹介

ファクタリングとは

ファクタリングは、利用者が売掛債権をファクタリング会社へ売却し、資金調達を行う方法です。

ファクタリング取引により、利用者は入金期日前の売掛債権を現金化でき、これを運転資金等に充てることができます。

資金繰りの改善を図るうえで即効性があるため、多くの企業がファクタリング取引を行っています。

 

ファクタリング詐欺の特徴

 

ファクタリング詐欺を行う悪徳業者の手口には、共通する特徴があります。

その特徴を知れば、詐欺から会社を守るときの役に立つでしょう。

 

ファクタリング詐欺の特徴1:手数料が安い

通常のファクタリング会社は、主に手数料によって利益を得るビジネスモデルです。

健全な会社が2社間ファクタリングを行う場合、債権額の10~30%程度が手数料の相場といわれています。

 

しかし悪徳業者は、そのような相場より、格安の手数料を提示してくるものです。

一桁%の手数料を提示してくることも多く、そのような場合には疑ってかかったほうが無難だといえるでしょう。

悪徳業者は安い手数料で顧客を呼び込み、あとからさまざまな名目で費用を上乗せしていきます。

そして最終的に高額な費用を請求してくるのです。

 

ファクタリングの利用を検討している会社経営者は、安すぎる手数料には注意しなければなりません。

 

関連記事:ファクタリングにかかる手数料率の相場はどのくらい?

ファクタリング詐欺の特徴2:契約書を発行しない

詐欺目的の悪徳業者の場合、契約書を発行しないケースがあります。

 

また、金額などの重要な事項を空欄にしたまま発行することもあるので注意が必要です。

契約書を発行しない、または金額などを明記しない書類を発行する場合、後から悪徳業者側に都合の良い条件を提示してくる場合があります。

ファクタリングを利用する会社の経営者は、すぐにでも資金がほしい状態であることが多いでしょう。

悪徳業者はその弱みにつけこんでこのような詐欺行為を仕掛けてくるのです。

 

契約を交わす前には、はやる気持ちを抑えて、しっかりと書面の内容を確認するようにしなければなりません。

そして、腑に落ちない箇所があれば、契約自体を見直すようにしましょう。

 

関連記事:ファクタリングの契約手順と注意点|契約書はきちんと確認を!

ファクタリング詐欺の特徴3:分割払いを勧める

例えば、売掛金の金額に対して半額以下の金額しか振り込まないような悪徳業者もいます。

これはさまざまな手数料を盛り込み相殺させる、詐欺手口の一つです。

詐欺ファクタリング会社への支払い日がきても、このような詐欺被害にあった企業はまともに返済できない場合が多いでしょう。そのような企業に対して悪徳業者は、分割払いを進めてきます。

資金繰りに困っている企業であればその誘いに乗ってしまいがちですが、これも詐欺の手口です。

 

悪徳業者は、法外な金額の分割手数料を請求してくるでしょう。やがて企業は支払いをすることができなくなります。

すると悪徳業者は、今度はジャンプすることを勧めてくるのです。ジャンプとは、支払期日を延ばすという金融業界の専門用語です。

そして、支払期日を延ばす際にも法外な高額の手数料や金利が上乗せされます。

 

こうして悪徳業者は、元金を減らさずに手数料を延々と搾取し続けるのです。

関連記事:ファクタリングで分割返済は可能?支払えない場合の対処法も紹介

 

ファクタリング詐欺の特徴4:消費税を請求する

ファクタリング取引に消費税は発生しません

それにもかかわらず消費税を請求してくるファクタリング会社は悪徳業者の可能性が高いといえるでしょう。

悪徳業者は、さまざまな名目で手数料などの費用を水増ししてくるので注意が必要です。

関連記事:ファクタリングに消費税はかからない?その理由を解説

 

違法なファクタリングのパターン

ファクタリングは合法的な取引ですが、不確かな知識のまま臨むと、被害を受けるだけではなく、トラブルの加害者となってしまうリスクすらあります。
このような事態を避けるためにも、ファクタリングに際しては事前に正しい知識を持っておくことが大切です。

 

ここでは、違法なファクタリングとなる主な3つのパターンを紹介します。

 

利用者が被害者となるパターン

まずは、ファクタリングの利用者が被害を受けるリスクについてです。

 

先述した通りファクタリングは合法的な取引であり、法令を遵守したファクタリング業を行っている会社を利用すれば、利用者が被害を受ける心配はありません
しかし、なかにはファクタリング取引を装って売掛債権を担保に、法外な金利で貸付を行っている偽装ファクタリング業者も存在します。
ファクタリング取引は貸付とは異なるため、本来、利息が発生することはありません。

 

このような業者を利用すると、後々高額な利息を請求されるため、注意が必要です。

 

利用者が加害者となるパターン

続いては、ファクタリングの利用者が、違法な取引を行ってしまうパターンの紹介です。
悪意を持って行った場合はもちろん、「なんとかなるだろう」という軽い気持ちで行ったとしても罪に問われてしまいます。

 

架空債権の作出

架空債権の作出は、違法なファクタリング取引の代表例です。
当然ではありますが、ファクタリングの取引で売買される売掛債権は、実在することが前提です。

 

資金繰りに困ったからといって、架空債権を作出し、譲渡することは、違法なファクタリング取引に該当します。

 

参考:東京法務局|架空の債権請求についてのお知らせ

 

売掛債権の二重譲渡

売掛債権の二重譲渡も、違法なファクタリング取引に該当するため注意する必要があります。
1つの売掛債権を複数のファクタリング会社に譲渡することを、二重譲渡とよびます。

 

たとえば、ファクタリング会社であるA社へ売掛債権を売却し、支払いを受けたと仮定してみましょう。
この取引が完了した時点で、ファクタリングを利用した事業者は売掛債権の所有権を失います。

 

しかしその後、所有権を持たないにもかかわらず、譲渡済の売掛債権をほかのファクタリング会社であるB社へ売却して支払いを受けることは、二重譲渡にあたります。
「資金繰りのためにとりあえず何社かに譲渡して、あとでなんとかしよう」という軽い気持ちであっても、違法な取引に変わりはないため、二重譲渡は厳禁です。

 

関連記事:ファクタリングで売掛金の二重譲渡が罪になる理由とは?

 

罪に問われた違法なファクタリング取引の実例

続いては、違法なファクタリング取引の2つの実例を紹介します。

 

ケース➀利用者が騙されたファクタリング被害の例

1つ目は、利用者が被害を受けるケースです。

 

2021年には偽装ファクタリング業者が、売掛債権を担保に、中小企業数社に対して法外な金利で貸付を行うという事件がありました。
報道によると業者は、法定金利の8~34倍にあたる利息、計3千万円を中小企業の経営者達から受け取っていたうえ、貸付にあたって貸金業の登録も行っていなかったとされています。

 

こちらの事件では、貸金業法違反および出資法違反の疑いで、業者の幹部が逮捕されました。

 

このように、ファクタリング会社を装って、違法な貸付を行う悪質な業者が存在するのもまた事実です。

 

ケース②ファクタリング会社が騙されたファクタリング詐欺の例

反対に、利用者がファクタリング会社を騙そうとしたケースもあります。

 

2015年に起きた事件の手口としては、利用者である企業が印鑑や書類を偽造したうえで、大手電力会社への架空の売掛債権を作出するという手の込んだものでした。
被害額は多額にのぼり、ファクタリングの利用者である製造販売会社の社長が、詐欺の疑いで逮捕されています。

 

関連記事:ファクタリングが違法ではない根拠と悪徳業者の特徴を解説

 

優良なファクタリング会社の探し方

 

違法なファクタリング取引に巻き込まれて被害を受けないようにするには、どうすればよいのでしょうか。
そのためには、慎重なファクタリング会社選びが第一です。

 

ファクタリングの利用をお考えの際は、下記の点に注意しながら業者を選びましょう。

 

ファクタリング業者を選ぶ際にチェックすべきポイント

  • 手数料率は適正か
  • 見積書・契約書の内容
  • 所在地・代表者名・固定電話番号の有無
  • 口コミの評価内容は偏っていないか
  • 提出書類が極端に少なくないか

まずは、手数料率が適正かどうか、また見積書・契約書に不自然な点がないかどうかを確認します。
手数料率の相場は、2者間ファクタリングの場合で買取金額の8~18%程度、3者間ファクタリングでは、買取金額の2~9%程度です。

 

関連記事:2者間ファクタリングとは?ファクタリングの種類とともに紹介

 

次に、ファクタリング会社の情報をホームページで集めたうえで、吟味します。
連絡先が携帯電話の番号のみの場合や、口コミの評価が極端に低い場合は、利用を控えるのが賢明でしょう。

 

また、要求される提出書類が極端に少ない場合も注意が必要です。
ファクタリングの審査にあたっては、下記の書類提出を求められることが一般的です。

 

【ファクタリングの審査にあたって必要な書類の例】

  • 商業登記簿謄本
  • 印鑑証明書
  • 決算書の写し
  • 売掛先との契約書・取引内容を記載した書類
  • 納税証明書
  • 代表者の本人確認書類

悪質な業者は実際に審査をしっかりと行わないため、提出書類の数が極端に少ないといった特徴もあります。

 

関連記事:ファクタリングに必要な書類は?必要書類が少ないファクタリング業者7選もご紹介

 

おすすめのファクタリング会社【7社】

ここでは、おすすめのファクタリング会社を7社紹介します。

 

【おすすめのファクタリング会社(2024年4月1日調査時点の情報)】

会社名

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・手数料:1.5%~

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・オンラインで取引が完結

・手数料:8~15%

・審査通過後入金まで最短1時間

・全国対応

 

 

QuQuMo

・オンラインで取引が完結

・手数料:1~14%

・審査通過後入金まで最短2時間

 

 

ジャパンマネジメント

・高いリピート率

・手数料:3~20%

・審査通過後最短で翌日に入金

 

 

えんナビ

・24時間365日対応可能

・手数料:5%~

・審査通過後最短で即日入金

 

 

ベストファクター

・診療報酬債権や介護報酬債権にも対応

・手数料:2~20%

・審査通過後入金まで最短1時間

 

 

健全な取引を行うためにも、上記をご参考のうえ、条件に合ったファクタリング会社をお探しください。

 

違法なファクタリングはどのような罪に問われるのか

これまで紹介してきた通り、ファクタリング取引に関しては、利用者が意図的あるいは不注意で、違法取引の加害者となってしまうケースがあります。
ただし、意図的であった場合はもちろん不注意であったとしても違法取引の可能性を認識した上で違法なファクタリング取引に関わってしまった場合は罪に問われます。

 

抵触する可能性のある罪に関しては、下記をご覧ください。

 

【違法なファクタリング取引をした場合に問われる可能性のある罪】

  • 詐欺罪
  • 有印私文書偽造
  • 横領罪

故意に利用者あるいはファクタリング業者を騙した場合は、詐欺罪に問われる可能性があります。
同時に、架空の売掛債権を作出した場合は、有印私文書偽造罪にも抵触します。

 

さらに、資金繰りに行き詰まって、ファクタリング会社に支払うべき資金を、ほかの支払いに回し支払い不能となった場合は、横領罪に問われかねません。
なぜなら、利用者が売掛先から回収した代金の所有権はファクタリング会社に帰属しているためです。

 

ファクタリングの取引は、詐欺とならないよう正しい知識を持って臨みましょう

いかがでしたでしょうか。
今回は、違法なファクタリング取引について、実例を交えながら紹介しました。

 

ファクタリングは、法律で認められている合法な取引です。
しかし、曖昧な理解のまま臨めば、有印私文書偽造や横領罪などの罪に問われないとも限りません。
それどころか、犯罪性を認識しながら詐欺的行為に手を染める人もいます。

 

逆に、ファクタリング取引において無用な被害を受けないためには、利用するファクタリング業者を慎重に選ぶ心づもりが肝要です。

 

資金調達ニュース.comでは、実績のあるファクタリング業者を複数社紹介しています。
ファクタリングの利用をお考えの企業担当者様は、ぜひご覧ください。

 

安心の大手ファクタリング会社18選【種類別】

 

この記事の執筆者:資金調達ニュース編集部

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保有資格:宅地建物取引士・日商簿記検定2級・ファイナンシャル・プランナー2級

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