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与信管理の必要性と始め方

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投稿日:2019年03月11日

与信管理という言葉をご存知ですか。与信管理とは、取引先のリスクなどを把握して、管理することです。お互いが信用して取引するためにも、大切なものでしょう。これから、企業が取り組むと良い与信管理について、必要性と始め方などをご紹介します。

与信管理の必要性と始め方

取引先からの回収不能リスクを回避! 与信管理の概要

「与信」とは「信用の供与」であり、企業が互いに信頼関係を築いて取引するためには、取引先の中で経営状態の危ない会社がないかなどを積極的に調査し把握して、調整や管理を行う必要があります。企業間での取引では、商品の納品後に代金を支払う「与信取引」が行われることもあるでしょう。その時、商品の代金を回収できるかは、不確実です。そのような不確実性のリスクを抱えないためにも、与信管理が重要なのです。「与信管理」とは、取引先の情報を集めて分析し、現状や今後について予測と管理をするものです。会計や財務・経営など専門的な知識が必要です。

与信管理の特徴は、経営管理の中で重要なサブシステムになっていることです。販売や財務の管理をつなぎ、債権や取引先の管理もしています。また、販売や財務活動を管理するとともに、牽制や抑制・整備・見直しも可能です。

さらに、社員へリスクマインドなどを教育し、理解してもらうこともできます。与信管理は、販売や財務・人事管理などの主要マネジメントをつなぐ重要な仕組みです。よって、与信管理の戦略を考える時に、主要な機能と整合性を持たせると良いでしょう。まずは、企業経営で与信管理の位置づけを明確にし、経営目標や方針・人事や営業の個別戦略を考えることからです。販売網を強化するためには、分析の結果から条件に合う取引先を見つけることが不可欠です。

与信管理が明確になると、販売金額や利益率なども分かってくるでしょう。営業戦略や資金負担などの財務戦略を考えることもできます。また、債権と取引先の管理は重要です。取引先の経営動向を管理して、期日通りに売掛金債権が入金されているかを把握します。

与信管理は、社内のルールで行われるため、場合によっては管理だけでなく、牽制や抑制を検討する時にも効果的です。与信管理の整備や見直しもしっかり行えば、共倒れなどのリスクを回避できるでしょう。社会情勢なども踏まえて、取引先の動向を確認することが大切です。

さらに、社員が与信管理のスキルを身に付けることで、リスクマインドの教育ができます。それぞれの社員が、取引先の変化や違和感などに気付けるようになれば早い対処が可能です。研修会で社員が与信管理について理解しリスクマインドの教育ができると企業自体が発展しやすくなるでしょう。

売掛先が倒産するとどうなる? 与信管理の重要性

売掛先が倒産してしまうと売掛金保有会社は売掛金を回収できなくなる可能性があります。その場合、売掛金保有会社は大きな損失を出すことになってしまうことはもちろん、自社の信用が傷つくことも考えられます。そのような事態を避けるため与信管理は大変重要なのです。

特に、売掛先が倒産してからの共倒れリスクを回避しなくてはなりません。売掛金が回収できず、今まで積み上げてきた利益や信用度がなくなってしまうと、共倒れになる場合があります。それは、自社の財務状況を悪くさせるだけでなく、管理の甘さなどから体外的に信用を失うことにつながります。そのため、与信管理で取引先を把握する体制整備が求められるのです。

与信管理の対象と考え方

与信管理の対象は、全ての取引先です。売掛金や手形などの債権がない取引先は除いても良いかもしれません。しかし、そのような企業であっても長期に渡って取引をする場合は、与信管理をした方が望ましいのです。よって、全ての取引先を与信管理対象とすることを推奨します。

しかしながら、全取引先の情報を収集して、業績や人員数を把握するのは容易なことではありません。そのため、取引金額の大きさや信用リスクによって管理のレベルを変える必要が出てきます。

大口取引先の情報は、常に入ってくるようにした方が良いでしょう。小口取引先も重要ですが、基本的な情報だけにとどめても構わないでしょう。ただし、信用リスクがあるような場合は、常に確認するようにしましょう。このように、取引の大きさやリスクによって、管理レベルを変えることで、効率的な管理ができます。

与信管理の管理方法とは「全体管理・重点管理・継続管理」です。
全体管理とは、全ての取引先に目を配り、管理することをいいます。
重点管理は、要注意取引先や大口取引先を重点的に管理することです。
継続管理とは、全体・重点管理を基本として、時系列で判断することや緊急対応することをいいます。
効率的に管理するためにはこの3つのバランスも重要視し、注力すべきものにエネルギーを注ぐ濃淡管理が大切です。取引先が少ない時は、全てに重点管理を行います。

管理内容は、企業コードや商号、総合評価の点数などです。あらかじめ、さまざまな情報を取得して、定量かつ定性的な評価を行います。所在地や資本金、従業員数なども管理内容に入れておくと良いでしょう。取引銀行や仕入れ先、自社以外の取引先も重要です。

取引先が多い場合は、企業の概要データを第三者機関にまとめて依頼します。そうして得られた売上高などをグラフにすると、分かりやすい管理が可能です。

まずは調査から始めよう! 与信管理の流れ

与信管理を始めるには、「取引先の信用調査」から手を付けましょう。信用調査は営業が訪問した時に得た情報や、信用調査機関からのレポートを参考にします。資料などを直接提出してもらう時もあり、現地調査やヒアリングもしっかりすると良いでしょう。取引先の不動産登記簿や財務諸表などがあれば、収集しておきます。

取引先の情報を取得した後は、「定量分析・定性分析・商流分析」をすることが大切です。定量分析とは、決算書の数値を分析することで、経営状況の把握ができます。財政状況を知るためにも、賃借対照表と損益計算書が必要です。定性分析では、数値に表せない情報を分析します。
例えば、経営者の経歴や資質・大株主・技術力・販売戦略などです。それらを分析することで、取引先の将来予測ができます。商流分析でできることは、販売商品の仕入れ先・最終需要者などの把握です。
リスクの回避には、取引先だけを分析しても十分とはいえません。なぜなら、取引先が自社以外と取引しているところでトラブルを起こしても、巻き込まれる可能性があるからです。よって、取引の流れや全体像を知り、トラブルになりそうな企業がないかを確認します。

次に「情報分析をして、取引先の格付け」を行います。これについては、取引先企業の経営状態を確認することが必要です。倒産リスクが少ない企業なら、大口取引をしても良いと判断できるでしょう。安全な企業や倒産しそうな企業などを、段階に分ける格付けを行います。

次いで行う「格付けを参考に、与信限度額の決定」も重要です。与信限度額とは、売掛債権などの上限額を指します。取引先ごとに設定することで、与信リスクを回避できるようにします。与信限度額を決める方法は一般的に、自社純資産を基準にしたものと、自社売上債権を基準にしたものがあります。

自社純資産を基準にした方法では「自社純資産×一定割合の格付け結果を加味」で算出します。
自社売上債権を基準にした方法は「自社売上債権×一定割合の格付け結果を加味」で算出できます。また、取引先の純資産や仕入れ債権を基準にした設定方法も、参考になります。

与信限度額を決める時には「安全かつ必要な範囲内」にすると良いでしょう。安全範囲とは、取引先と自社の財務状況を共有し、無理のない資金内で納めることです。どちらかが無理をしてしまうと、経営悪化の原因になりかねません。必要な範囲とは、商品やサービス・資金の必要性です。月間の販売見込みを計算してから与信期間を掛けることで平均売掛債権残高なども把握できます。この債権残高の推移を予測し、必要範囲を設定することが大切です。

「定期的な再調査」もリスクを回避するためには不可欠です。経営状況は、取引を開始した時と同じとは限りません。常に変化しているものなので、再調査と再評価をすることが大切です。

与信限度額を設定後の与信管理運用における注意点

与信限度額を設定した後は、与信管理を継続して行う必要があります。設定しただけでなく、与信限度額超過などが起きないように、しっかりと管理しましょう。もし、与信限度額を超えてしまいそうな時は、事前に設定し直すことも大切です。つまり、定期的に確認をして、見直すことが与信管理をする上でのポイントなのです。売掛金を回収するためにも、継続的に調整していく事後管理の仕組みを理解し運用しましょう。

与信管理事後のプロセスとして、「債権管理・限度管理」があります。取引が始まったら、債権の期日が守られているかを把握し、与信限度内であるかの確認も予算管理業務では重要です。債権管理や限度管理で異常が出た場合は、早めに対処をすることができます。そのような企業を注意して分析と管理をすれば、取引先によるリスクを回避できるでしょう。

取引先の異変を知る時には、自社との販売や回収だけではなく、その他に取引している相手企業も調べます。自社以外の企業とトラブルを起こしていると、倒産などの可能性があるからです。自社との関係性や売掛金の支払いが順調でも、他社との関係も把握すると良いでしょう。もし、信用リスクにかかわる情報があれば真偽を確認してから、与信限度額の見直しや調整を行います。

与信限度額の見直しは、基本的には1年に1度行います。取引先の商品内容や財政状況・担保価値などを分析してから、見直しましょう。決算期の半年以内に行うのが望ましいです。

それ以外にも、債権管理や限度額で異変があった時に見直しを行います。問題となる取引先が見つかった時は、他の取引先と区別して集中的に管理すると良いでしょう。常に情報を入手し、早めに対策を立てます。もし、取引先が倒産状態になった場合は、保全や回収・届出などの手続きを早めに行えば、被害は最小限に抑えられます。

与信管理は、最初に実施して終わりではありません。取引先を管理し、業績悪化などの予兆に気付くことができれば、早めに対処することができます。売掛金を早期現金化して、貸し倒れのリスク回避をする方法もあるので、検討してみましょう。

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